特定のキーワードで検索を行うユーザーに対して、商品やサービスの訴求を行うランディングページ(以下LP)は売上増につながる施策の1つです。
LPの制作はターゲットや制作ノウハウの理解が重要になるため、専門のスタッフがいない企業では制作が難しいケースも多いでしょう。なお、料金相場によっては外注も検討したいという企業も多くなっています。
本記事では、LP制作の料金相場や、追加で生じるオプション費用などについて解説します。
LP制作の内訳と料金相場
LP制作の料金相場は一般的に「~円」とは決まっておらず、LP制作に必要となる工程によって変動します。LPの目的や制作プロセスを理解することで、料金相場に対する理解を深め、自社のニーズに対して適切かを判断できるようになることが大切です。
LPとは「コンバージョン獲得」を目的にしたページ
この記事で紹介する「LP」「ランディングページ」とは、特定のキーワードで検索を行ったターゲットに対して商品やサービスを訴求し、コンバージョンを獲得することを目的としたページを指します。
検索エンジンが提供するリスティング広告と合わせて利用されることが多く、すでにニーズが顕在化している顧客に対し、詳しく商品やサービスを訴求します。
LPではユーザーの商品購入や資料請求を促すため、コンバージョンの妨げになるページの遷移が少ない点、離脱を防ぐためのデザイン性やストーリー性が高い点が特徴です。そのため、一般的な集客用のWebページよりも作成にノウハウが求められます。
LP制作の流れ、内訳
LPの制作は、大まかに「調査・企画」「構成・ライティング」「デザイン」「コーディング」「運用」の5つのプロセスを経て行われます。
●調査・企画
ターゲットの調査や商品の訴求点の整理などを行い、コンテンツの内容やキャッチコピーなどを作成します。「調査・企画」はLPの方向性を定め、成果を大きく左右する重要なプロセスです。
●構成・ライティング
ターゲットの心情やニーズに合わせたストーリーや構成を考え、文章を作成します。文字数を極力絞りつつ、しっかりと商品訴求を行うライティング技術が必要です。
●デザイン
ユーザーが飽きずにコンテンツを読み進めてもらう必要があるため、ページのデザインは重要といえます。コンバージョンを高めるために、ユーザーの行動心理の理解や、使いやすさの指標であるUIの設計も求められます。
●コーディング
前工程で作成されたデザインをもとにWebページを作成します。
●運用
LPを公開し、広告出稿を行って効果測定を行います。効果測定の結果をもとに、デザインやストーリーの修正を行い、アクセス数やコンバージョン率を高めるための改善を行います。
LP制作プロセス全体では、1.5ヶ月~3ヶ月程度の期間が必要になる場合が多いです。外注時は、どのプロセスが含まれているかで料金相場が変動します。
LP制作の料金相場
外注時のLP制作の料金相場は、おおよそ次のように考えることができます。
●「デザイン」~「コーディング」のみの場合:~30万円
LPのための調査や企画を自社で行い、原稿を持ち込んでWebページに作りこむだけであれば、30万円以下で請け負ってくれます。素材の作成・撮影の料金が含まれるかで料金が変動するため、発注前に必ず内訳を確認しましょう。
●「調査・企画」~「コーディング」までサポートする場合:30~60万円
LPの企画作りから制作会社に関わってもらう場合の相場は、30~60万円だと考えておきましょう。プロが1からLP制作に関わるため、質の高いLPになる可能性が高まります。
●「運用」も含めたフルサポートの場合:60万円~
「運用」も含め、フルサポートを依頼する場合は60万円以上になるケースがほとんどです。運用が含まれる場合、ページの制作だけでなく、一定期間にわたって効果測定やデザインの修正などを行ってもらえるので成果につながる可能性が高まります。一方で、サポートにあたる業者の人件費もかかるため、期間や内容によって料金はさまざまです。
目的 | 料金相場 | 対応範囲 |
安くLPを作りたい | ~30万円 | デザイン~コーディング |
質の高いLPの制作 | 30~60万円 | 調査・企画~コーディング |
成果にこだわったLP制作 | 60万円~ | 調査・企画~運用 |
●参考:補助金(IT導入補助金)の活用
経済産業省が行っている「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者のITツール導入に対し、一定の割合で補助を行うものです。LP作成のみの場合は適用されませんが、同時にECサイトを作成する場合や、効果測定用のデータ分析システムを導入する場合には適用できる場合があります。
詳細はIT導入補助金の公式ページをご確認ください。
その他にも、各自治体で行っている販路拡大や広告などが目的の事業に使える補助金を提供している場合があります。所属の自治体に該当する情報がないか、一度確認してみるとよいでしょう。
LP制作以外で発生することがある費用
LPの制作にあたって、基本料金とは別にオプション項目が設定されている場合も少なくありません。見積もりを確認する際に、これらの料金を含むのかをしっかりと確認しておきましょう。
マルチブラウザ、マルチデバイス対応
パソコンやタブレット、スマートフォンなど環境に合わせてページを別途作成する場合に発生する項目です。業者によっては対応できない場合もあります。
バナー制作
バナーとは広告用の画像であり、別料金になることが多い項目です。主にインターネットの広告に用いられ、用途によって複数サイズのバナーを作成する必要があります。流入経路として、リスティング広告(テキスト広告)だけでなくディスプレイ広告(画像・動画での広告)を使いたい場合に必要です。
動画制作
コンテンツ内で利用する動画を制作する場合も別料金になります。動画はユーザーの興味をひきやすく、複雑で理解しにくい商品・サービスの理解にもつながりやすいため、導入する会社が増えています。動画制作のノウハウはWeb制作とは異なるため、業者に確認をしましょう。
また、動画に限らず静止画などのイメージ素材を利用する場合も別途費用が発生する可能性があります。
広告運用
LPはリスティング広告と合わせて利用しますが、LPの効果測定だけでなく広告の効果測定も行う場合は、別料金でのサポートになるのが一般的です。LP運用も含めたサポートを受けられる場合は、それぞれのサポートを受ける場合よりも割引されることがあります。
なお、LP制作と広告運用を依頼する会社を別にした場合、企画の意図が伝わらなくなることがあるため、LPの変更を余儀なくされることもあるでしょう。そのため、LP制作を依頼する際は、広告運用まで対応してくれる制作会社に依頼することが大切です。
サーバーアップロード
作成したLPのデータを本番環境へアップロードしてもらうオプションです。業者によって基本料金に含まれるかオプションになるかは異なるため、よく確認しておきましょう。また、ファイルの納品形式によって金額が変動することもあるため、事前に確認しておくことがおすすめです。
効果が出るLP制作・運用のポイント
LPの目的はコンバージョンを獲得することです。直接的に売上や利益といった事業上の成果に影響するため、効果にしっかりこだわる必要があります。ここからは、効果的なLPの制作・運用のための大事にしたいポイントについて解説します。
実績・ノウハウのある業者に依頼する
LPには成果が求められるため、LPの制作実績が豊富な制作会社に依頼するべきでしょう。
見栄えのよいページでも、必ず成果につながるとは限りません。ターゲットユーザーの心理を把握し、適切なアプローチを行ってこそ成果につながります。また、LPでは情報の見せ方やUIの工夫により、ユーザーのストレスが少なくCVにつながりやすいページを作成することが可能です。
業者のLPに関するノウハウや品質を確認したい場合は、制作実績を見せてもらいましょう。いくつか事例を見せてもらい、他社と比較すると企画力やデザイン力が理解できます。
サポート内容が自社の希望に合っているか
LPの品質によっては、CVにつながるか少なからず影響するため、さまざまなノウハウが求められます。しかし、業者がすべての制作プロセスをサポートしているとは限りません。
提案や見積もりをもらう時点で、どの制作プロセスに対応できるかを確認し、自社が希望するサポートを受けられるのかよくチェックしましょう。
制作(コーディングまで)と運用の部分を別の業者に依頼する場合、企画の部分から説明をやり直す必要があります。場合によってはLP全体を制作し直すことになる場合もあるかもしれません。そのため、自社のニーズに対して一気通貫でサポートできる体制が整った業者を探すことが大切です。
運用、改善は制作会社に依頼することがおすすめ
LP制作では、わかりやすい成果物であるLPそのものに意識が向きがちですが、運用で成果につなげるプロセスも大切です。効果的なLPを作れる業者ほど、LPの効果分析や改善の視点を多く持っており、素早く改善が進みます。
LPの効果測定や広告運用について細やかな分析と改善を行う作業は煩雑でもあり、専門家のサポートなしでは難しいでしょう。予算との相談にはなりますが、できるだけLPの運用や改善は業者のサポートを受けて行うことをおすすめします。
LP制作の相場を理解し、費用対効果の高いLPにしよう!
LP制作の相場は、制作プロセスをどの範囲まで依頼するかによって変動します。自社のニーズや予算を考えて発注し、効果が期待できるLPを制作しましょう。LPは制作だけでなく運用も重要になるため、最初から運用も含めて企画作りをすることが大切です。
プルークスでは、企画から制作・広告運用までサポート可能で、バナーや動画の作成も行っていますので、LP作成に関するニーズにワンストップでお応えします。LPの制作をお考えの企業様は、ぜひご相談ください。
LP制作の相場に関してよくあるQ&A
LP制作の相場について多い質問について回答していきます。
Q. LP制作の費用相場はどのくらいですか?
A. どのようなLPを制作したいのかによって価格は変動します。
依頼する制作プロセスや、コンテンツに求める品質によって料金相場は異なります。Webデザインのみの場合は30万円以下で、企画からコーディングまで業者が入り一般的なレベルのLPを制作するのであれば、30~60万円が相場です。
Q. LP制作意外で発生する関連費用にはどのようなものがありますか?
A. 「バナー作成」「レスポンシブ対応」「動画作成」「運用サポート」などがあります。
LPに関連するその他の費用としては、バナーや動画の作成、運用のサポートなどがあります。動画作成では、広告用の動画作成とコンテンツ内で使用する動画では制作予算や期間が異なるため、発注要件をしっかり決めて相談しましょう。
Q. LPの制作費用を抑えるにはどうしたらよいですか?
A. 「1社でフルサポートできる企業を選ぶ」「政府や自治体の補助金を利用する」「できる部分は内製する」などの方法が考えられます。
LPの制作費用を抑えたい場合は上記の方法などが考えられますが、予算を抑えた結果、費用対効果が悪くなる場合もあります。しっかり予算をとって、広告や運用を含めたサポートを受けたほうがよい結果につながることが多いでしょう。