商品・サービス紹介動画の制作を検討するうえで、「動画を実際に制作する際にどのような工程が必要なのか」「どのような動画を制作すれば十分な効果を得られるのか」気になっている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、商品紹介動画の成功事例をあげ、商品・サービス紹介動画のメリットや作る際のポイントを詳しく紹介します。
商品・サービス紹介動画の制作・活用を検討中の人は、ぜひ参考にしてください。
また、弊社ホームページでは「商品・サービス紹介動画」に関するノウハウをまとめた資料をご用意しております。動画制作にかかる期間や費用について詳しく知りたい人は、以下のページから必要項目を入力してダウンロードしてください。
目次
商品紹介動画とは
商品・サービス紹介動画とは、自社商品・サービスの特徴を紹介している動画のことです。
従来のテキスト広告や画像広告に比べ、商品やサービスの魅力を直感的に伝えやすい動画マーケティングの市場は、近年のスマートフォンの普及やSNSの発展に後押しされ、急速に拡大しています。
商品紹介動画には、製品の特徴や使い方をわかりやすく伝える「商品紹介動画」、サービスの利用方法や導入メリットなどを紹介する「サービス紹介動画」、アプリケーションの機能や使い方を紹介する「アプリ紹介動画」などがあり、視聴者の興味を引き、購買や利用につなげる効果が期待できます。
商品紹介動画の制作事例15選
視覚情報は、私たちの購買意欲とつながりやすく、商品紹介動画はさまざまな業界で高い宣伝効果を発揮しています。
例えば、アパレル業界では、モデルの着用シーンやスタイリング提案を通じて、商品の魅力を直感的に伝えることができます。
食品業界では、調理シーンや食材の質感を映像で表現することで、視聴者の食欲を刺激しつつ購買意欲を高めることが可能です。電機業界では、製品の機能や使い方を具体的に紹介するデモンストレーション動画が、消費者の理解を深め、購入の後押しをしています。
このように商品紹介動画は、商品やサービスの良さを最大限に引き出し、効果的に魅力を伝えることができます。
ここでは、弊社プルークスでこれまで制作した商品・サービス紹介動画のなかから、これらの業界における成功事例を詳しく紹介し、効果的な動画制作のポイントを探ります。
【株式会社資生堂様】ヘアカラーシミュレーターサービスの紹介動画
こちらの動画では、資生堂様が提供している「COLOR MIRROR」を紹介しています。
同サービスは、「お店に行かなくても自分に似合う髪色をシミュレーションできる」を視聴者に理解してもらうために、自宅で実際にサービスを使用するシーンを盛り込みました。
なお、こちらの動画は、ホームページだけでなく、営業ツールや社内イベント、SNSなどで幅広く活用しています。
【エクスコムグローバル株式会社様】イモトのWi-Fiレンタル利用手順紹介動画
こちらの動画では、エクスコムグローバル様が提供している「イモトのWi-Fi」を紹介しています。
同サービスの利用手順を黒板アニメーションで簡潔に伝えました。通常、利用手順について記載された資料は文字が羅列していることが多く、理解までに時間がかかります。
しかし、こちらの動画のように文字数を抑えつつ、アニメーションで表現することで、誰にでも内容を理解できる動画にしています。
また、重要なポイントにテロップを表示することで、要点が伝わりやすくなっています。
【パラマウントベッド株式会社様】A6ベッド紹介映像
こちらの動画では、パラマウントベッド様が販売する介護用・医療用の電動ベッドを紹介しています。
同商品の特長を理解してもらうために、実際の病室に置いた場合の映像や利用シーンを盛り込みました。また、購入したいと思ってもらえるように、患者だけでなく病院側の目線に立った内容も紹介しています。
【ハイアールジャパンセールス株式会社様】DDインバーターモーター紹介映像
こちらの動画では、ハイアールジャパンセールス様が販売している「DDインバーターモーター」を紹介しています。
同商品の特長である「低騒音・低振動」を視聴者に理解してもらえるように、商品の仕組み・構造をアニメーションでわかりやすく表現しました。
また、動画視聴の抵抗感を失くすために、イラスト調で構成しています。
【株式会社ベネフィット・ワン様】インセンティブポイント紹介動画
こちらの動画は、株式会社ベネフィット・ワン様が提供するポイント管理システムの「インセンティブポイント」について紹介しています。
インセンティブポイントとは、企業や組織を活性化するために、従業員のやる気を報酬によって引き出すことを目的に作られたポイントシステムです。
同サービスを利用するメリットを伝えるために、実際にポイントが溜まり活用するまでの流れを実写で表現しています。
【関西電力株式会社様】冷蔵庫カメラ紹介動画
関西電力株式会社様の新しいアイデアを提供する商品「冷蔵庫カメラ」の紹介動画です。冷蔵庫でよくあるトラブルを取り上げて、冷蔵庫カメラを設置するシーンをイメージしやすい内容にしています。家庭に当たり前のようにある家電ではないので、冷蔵庫カメラと言われても用途がわかりやすく仕上げました。
クラウドファンディング用に制作した紹介動画なので、マグネットで冷蔵庫に取り付けられる簡単さやスマホでチェックできる便利さをアピールしました。冷蔵庫カメラが「あったら良いな」という気持ちを引き出す工夫をして構成した動画です。
【株式会社Jackery Japan様】ポータブル電源商品紹介
株式会社Jackery Japan様の手掛けるポータブル電源の特徴と選び方を紹介する動画です。機能に着目してJackeryブランドのポータブル電源を選ぶ方法をわかりやすく流れに沿ってまとめました。スローテンポのアニメーション動画にして、最大出力やW(ワット)などの専門用語に詳しくない人にも理解しやすい動画にしています。
同社の製品の写真を使用して、製品比較をするときにチェックする場所もはっきりと示しました。動くアイコンも使用して、視聴者が見るべきポイントに視線を誘導する細やかな工夫も盛り込んでいます。
【東都タクシー無線協同組合様】アプリのPR動画
新サービスの予約制の乗り合いタクシー「練馬区デマンドタクシー」のアプリを紹介する動画です。
視聴者が「簡単そう」「使ってみたい」と感じられるよう、実際の利用イメージを見せながら、予約の手順や利便性を伝える工夫がされています。また、タクシーを頻繁に利用する高齢者にもわかりやすいよう、大きなフォントとシンプルなアニメーションで制作されています。
【キングソフト株式会社様】展示会ブース用サービス説明動画
キングソフト株式会社様が提供するビジネスチャットサービス「WowTalk」を、展示会ブースで紹介するためのサービス紹介動画です。
文章だけでは理解しにくい複数の機能を、イラストとテキストを組み合わせて直感的に理解できるよう工夫しています。
【展示会動画】キングソフト株式会社様_チャットアプリ紹介動画
【JCOM株式会社様】住宅ローンサービス紹介動画
JCOM株式会社様が提供する、JCOM契約者向けの住宅ローンサービスを紹介する動画です。
JCOMの提携ハウスメーカーが、顧客に商品を説明する際に活用したり、ランディングページに掲載する目的で、スマホ向けに制作されています。サービスの概要を簡潔に説明しながら、割引率を大きな文字で強調し、お得感をアピールしています。
【縦型ショート/サービス紹介動画】JCOM株式会社_住宅ローンサービス紹介動画
【エニワン株式会社様】業務管理システム紹介動画
工務店・リフォーム会社の業務に特化した業務管理システムを紹介する動画です。
すべてオリジナルのアニメーションで制作されています。社長と社員のコミカルな掛け合いの中で社内の問題点をあげ、それを解決するアイテムとして商品紹介につなげています。コントのような会話が視聴者を飽きさせず、楽しく伝わる構成になっています。
【株式会社インテック様】マニュアルデモ動画
病理・細胞診検査業務支援システム「EXpath」の操作方法を解説するデモ動画です。
常に操作画面を映し出し、ナレーションに合わせて操作手順を表示することで、まるで実際に操作しているかのような分かりやすい構成になっています。
【マニュアル動画】株式会社インテック様_EXpath_操作デモ動画
【楽天グループ株式会社様】プロモーション動画
楽天グループ株式会社様が運営する動画配信サービス「Rチャンネル」のプロモーション動画です。
視聴者が日常的に感じる動画配信サービスへの不満と、その解決策としてのRチャンネルの魅力をコミカルなイラストで表現し、Rチャンネルへの期待を高める構成になっています。
【WebCM】楽天グループ株式会社様_Rチャンネルプロモーション映像(PROOX制作実績)
【テックファーム株式会社】サービス紹介動画
ソフトウェア開発・ITコンサル企業であるテックファーム株式会社様の、展示会用の企業サービス紹介動画です。
賑やかな展示会でも内容が把握できるよう、音声案内ではなく、シンプルでわかりやすいイラストとテキストで事業内容を説明しています。一度に全てのテキストを表示せず、視聴者が読む速度やタイミングを意識し、ひと項目ずつ表示することで、テキストのみの解説でも、視聴者がストレスなく内容を理解できるよう工夫されています。
【KDDI株式会社】サイネージ用動画
KDDI株式会社様が提供するサブスクリプションサービス「auスマートパスプレミアム」の商品紹介動画です。
騒がしい店頭で放映されるサイネージ用動画のため、音声は使用していません。テキストだけでは伝わりにくいサービス内容を、シンプルな動画を加えることで直感的に理解できるよう工夫されています。また、主要メッセージである月額料金や初月無料の情報を、画面半分に常時表示し、通りすがりの人にも強く印象付ける仕掛けがされています。
【サイネージ動画】KDDI株式会社様_auスマートパスプレミアム紹介映像横型(PROOX制作実績)
かっこいい商品紹介動画3選
【i-PRO株式会社様】商品紹介動画
i-PRO株式会社様が手掛けるAIカメラ「New X-series」の紹介動画です。
白を基調としたカメラを際立たせるため、黒を背景に商品画像や管理画面をスタイリッシュに配置。管理画面やカメラ映像を巧みに組み合わせ、機能を視覚的に伝える構成になっており、ナレーションは入れず、BGMの格好良さを最大限に活かすことができています。
【商品紹介動画】New X-series AIカメラ紹介動画制作_i-PRO株式会社様
【株式会社サルボ】アプリPR動画
株式会社サルボ様が運営するポイ活アプリ「TOKUPO」のサービス紹介動画です。
歩数がポイントに換算され、貯めたポイントを商品券などに交換できるサービスを、ナレーションとテキストで分かりやすく説明しています。説明の間、宇宙飛行士が未知の惑星を歩く映像が使用されており、歩数計測アプリの魅力を壮大なスケールで演出。黙々と歩く宇宙飛行士の後ろ姿の格好良さと、思わずクスっと笑ってしまうようなシュールな雰囲気を併せ持った動画です。
【Web広告用動画】株式会社サルボ様_ポイ活アプリ「TOKUPO」サービス紹介動画
【freee株式会社゙】サービス紹介映像
freee株式会社様が提供する福利厚生サービスの紹介動画です。
この紹介動画は、60秒、15秒、6秒の3タイプが制作されており、用途に応じて使い分けることができます。なかでも、この6秒動画は「社長、会社のコストを下げて、社員の手取りが増えるらしいです」という、もっとも重要なメッセージだけを盛り込んだ、シンプルかつ端的にメッセージを伝える、潔い動画となっています。
【サービス紹介映像】freee株式会社様_freee福利厚生紹介映像(6秒尺)
おしゃれな商品紹介動画3選
【株式会社パイロットコーポレーション様】商品50周年プロモーション映像
文房具を製造・販売する株式会社パイロットコーポレーション様の代表的なボールペン商品「BP-S」の50周年プロモーション映像です。
擬人化されたカラフルでかわいいボールペンたちが、踊ったり、サッカーをしたり、花火になったりと、賑やかに動き回ります。ポップでカラフルなアメリカンテイストのイラストが、商品をおしゃれに引き立てています。
【プロモーション映像】株式会社パイロットコーポレーション様_「BP-S」50周年プロモーション映像ver.2
【株式会社セイエンタプライズ】サバイバルフーズ紹介動画
株式会社セイエンタプライズ様が販売する、25年の長期保存が可能なフリーズドライ食品の紹介動画です。
シンプルで優しいアニメーションと商品写真を巧みに組み合わせ、食品の食べ方や保存方法をスムーズに理解できるよう工夫されています。手間がかからず低コストで備えられるという重要なポイントを、わずか30秒の動画で的確に伝えています。
【商品紹介】セイエンタプライズ様_サバイバルフーズ紹介映像(PROOX制作実績)
【コクヨ株式会社様】文房具PR動画
コクヨ株式会社様が手掛ける、自社文具の紹介動画です。
受験に挑む少女の思いを描いた、短い1本のアニメーション。その中で、少女が受験勉強を共にしてきた愛用の文房具たちが次々と紹介されます。少女目線でひとつひとつ愛着を込めて紹介されているため、視聴者も共感しながら商品に親しみを感じられます。
【WebCM】コクヨ株式会社様_文房具PR映像(PROOX制作実績)
商品紹介動画の種類
商品・製品紹介動画にはいくつかの種類があります。ここでは、商品・製品紹介動画における主な種類を見ていきましょう。
商品紹介
商品紹介動画は視聴者に製品の特徴や使い方、仕様などを分かりやすく伝えるためのものです。動画であれば写真だけでは伝わりづらい部分や特徴をPRしたり、使い方を説明したりすることもできます。
例えば、洋服は写真だけでは着用イメージをなかなかつかめません。洋服を着用したモデルが動画に登場することで、質感や動いたときの裾の動き、丈、光の当たり方による色の見え方の変化などを把握できます。
また、掃除機であれば、実際にゴミを吸い取って見せることで吸引力を正しく伝えられます。吸引時にどのくらいの音が出るのかも伝えられるので、静音を売りにしている製品にもおすすめです。
サービス紹介
サービス紹介動画とはサービスやプログラムの利用方法、導入メリットなどを紹介するものです。
一般的に馴染のないサービス、画像やテキストのみでの説明が難しいサービス、視覚的な特性があまりないサービスなどを説明するのに効果的です。
また、実際にサービスの使用シーンを寸劇などで動画内に取り入れることで、視聴者はそのサービスを利用している自分の姿をイメージできます。
サービス紹介動画は顧客サポートとしても活用されており、利用者の満足度を高める効果もあります。
関連リンク:サービス紹介動画とは?【事例26選】作り方やコツを徹底解説
アプリ紹介
アプリ紹介動画ではスマートフォンやタブレットで使われているアプリケーションの機能や使い方を主に紹介します。
動画の中で使い方を紹介することで、視聴者はアプリの使い方を概観でき、自分も使えそうだと判断できることもあります。
また、アプリの特徴について実物を見せながら説明できるため、視聴者はアプリがどのようなものなのか把握できます。動き方やテイスト、世界観を実際に見てみることで、ダウンロードしてみようと思う人もいます。
関連リンク:アプリ紹介動画の特徴、種類、プロモーション方法、作り方まで徹底解説
商品紹介動画を制作する目的
近年、動画マーケティング市場は急速に拡大しています。株式会社サイバーエージェントと株式会社デジタルインファクトの共同調査によると、2023年の動画広告市場は前年比112%の6,253億円に到達し、さらに2027年には1兆228億円に達すると見込まれています。
この背景には、消費者の動画視聴傾向の変化があります。総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、2014年には、テレビ視聴時間がインターネット利用時間の2倍以上でしたが、2023年度にはその利用時間が逆転しています。
インターネット利用時間の内訳を見ると、10代から30代では投稿動画の視聴時間が最も長く、若者が日常的に動画に触れていることがわかります。
【令和5年度】[平日・休日]インターネットの利用項目別の平均利用時間
10代 | 20代 | 30代 | |
ソーシャルメディアを見る・書く | 56.0分 | 79.4分 | 45.3分 |
動画投稿・共有サービスを見る | 112.1分 | 101.4分 | 54.9分 |
オンラインゲーム・ソーシャルゲームをする | 66.6分 | 41.4分 | 27.4分 |
参照:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
このような消費者行動の変化により、商品紹介動画は重要なマーケティング手法となっています。では、具体的に商品紹介動画を制作する目的を見てみましょう。
商品の購入促進
商品紹介を通じてメリットを伝えることで、商品の購入を促進できます。特に斬新な商品の場合、商品の使い方を詳しく紹介することで、利用シーンをイメージしやすくなり、購買意欲を駆り立てることができます。
商品の認知度向上
商品の認知度向上には動画が効果的です。動画は静止画に比べて視認性が高く、消費者の目に留まりやすいという特徴があります。商品紹介動画でインパクトを与えることで、消費者の興味を引きやすくなります。
短時間の動画広告を出稿することで、何度も視聴されるため記憶に残りやすくなります。サブリミナル効果により、商品選びの際に選ばれる可能性が高まるため、認知度を上げるために商品紹介動画を制作することは効果的です。
商品紹介動画には、キャストが商品を利用して満足しているシーンを取り入れることで、消費者の共感を促すことが可能です。現代では、自分で選んだ商品を購入したいというニーズが高まっているため、センスや感情に訴えかける動画は、商品紹介に活用しやすいツールとなっています。
アフターフォロー
動画は「商品の使い方がわからない」「故障しているような気がする」といった顧客へのアフターフォローに活用できます。動画のリンクを送付して視聴してもらうだけで、顧客が自己解決できる可能性が高まります。
電話で説明しても理解してもらえず、問題が解決しない場合もありますが、動画で映像を見ながら対処することで、具体的に何をすれば良いのかがわかります。動画は問題に対する適切な対処のアフターフォローができるツールとなります。
商品・製品紹介動画の活用場所とメリット
まずは、商品紹介動画を活用するメリットを、具体的な数字を交えて説明します。代表的な動画配信サービス「YouTube」や「TikTok」では、どのような効果が出ているかを見てみましょう。
株式会社PRIZMAが提供する、10代~30代の男女510名を対象にした『動画(YouTube、TikTok)の若者の利用実態と購買行動に関する調査』によると、「YouTubeやTikTokの商品紹介動画/広告に影響されて買った(課金した)ことはありますか?」という質問に対する回答のうち、よくある、または時々あると回答した人の割合は以下の通りでした。
商品紹介動画に影響されて購入 | 広告に影響されて購入 | |
20歳未満 | 36.2% | 20.4% |
20〜29歳 | 38.3% | 21.4% |
30~39歳 | 32.3% | 23.9% |
調査期間:2025年1月10日~1月13日
出典元:株式会社PRIZMA【動画マーケに役立つ!若者の動画利用実態】YouTubeとTikTokの視聴目的が判明!コンテンツと購買行動の関係性も調査
一般的な広告と比較して、商品・製品紹介動画が大きな効果を上げていることがわかります。では、制作した商品紹介動画は、具体的にどんなシーンで活用されているのでしょうか。
例えば、ファストファッションの代表的な存在であるUNIQLOは、ECサイトの各商品の紹介写真の中に、モデルが着用して自由に動き回る動画を入れ込み、着心地や動きやすさ、シルエットなどをわかりやすく伝えています。商品を手に取って吟味することができないオンラインストアでは、顧客に商品の魅力を最大限に伝える手段として、商品紹介動画が活用できます。
ECサイトの他にも、展示会や企業サイト、店頭ディスプレイなど、さまざまな場で、企業のイメージアップや購買意欲促進のための紹介動画が活用されています。
では、商品・サービス紹介動画の活用場所を、いくつか具体的にご紹介しましょう。
新商品の発表会
商品・サービス紹介動画は、新商品の発表会に多く活用されています。
新商品を発表する際は、視聴者の購買意欲を高めるために仕組みや性能を明確に伝える必要があります。しかし、紙媒体の資料では、文章だけで商品の詳細を正確に理解することは難しいでしょう。
その点、動画であればアニメーションなどの動きとともに、ナレーションを付け加えられるので、視聴者は商品・サービスの仕組みや性能面を理解しやすくなります。
SNSやYouTube
SNSやYouTubeなどに商品・サービス紹介動画を投稿するのもよいでしょう。
SNSやYouTubeには、多くのユーザーが存在します。このような場所に動画を投稿することで自社商品を知らない潜在層にも認知してもらえるでしょう。
また、TwitterやInstagramなどの拡散性の高いSNSであれば、認知拡大だけではなく、フォロワーの獲得にもつながります。
オウンドメディアやランディングページ
オウンドメディアやランディングページに、商品・サービス紹介動画を投稿することで、問い合わせ数や成約数の増加が期待できます。
自社サイトのホームページやランディングページに訪問する人は、元々自社に興味・関心を持っているユーザーが多いです。そういったユーザーに、高品質な商品・サービス紹介動画を視聴してもらえれば、成果につながりやすくなるでしょう。
そのため、自社のオウンドメディアやランディングページに、商品・サービス紹介動画を活用するケースも多く見られます。
商品・製品紹介を動画で行う6つのメリット
ここからは、商品・サービス紹介を動画で行うことによって得られるメリットを紹介します。
言葉では難しい表現も映像にすると伝えやすい
言葉や文章のみだと理解しづらい内容でも、動画であればわかりやすく伝えられます。
これは、商品・サービスの仕組みをアニメーションで詳細に表現できるためです。こうすることで、視聴者が文字を読む負担を軽減でき、理解力の向上につながります。
また、言葉(文章)のみだと、視聴者によって言葉の受け取り方が違ったり、商品・サービスの特徴が思うように伝わらなかったりするというデメリットが考えられるでしょう。
しかし、動画であればBGMやテロップも活用できるため、視聴者の印象に残りやすいといえます。
短い時間のなかでたくさんの情報を視聴者に伝えられる
資料やパンフレットではページ数が長くなる内容でも、アニメーションなどの技術を用いることで、商品・サービスの魅力を短時間で正確に伝えられます。
商品・サービスの特徴を文章で表現する場合は、どうしてもページ数が多くなってしまいます。読了までに時間がかかる資料は、最後まで読んでもらう可能性は低いでしょう。
しかし、動画であれば短時間で多くの情報を伝えられるので、視聴者はストレスなく視聴できます。動画のなかでPRしたいポイントを凝縮することで、視聴者に伝わりやすい内容になるでしょう。
SNSを活用すれば拡散が狙える
X(Twitter)やInstagramをはじめとするSNSは、他のユーザーにシェアできる機能が備わっているため、拡散されやすいといえます。
SNSで爆発的に拡散されることを「バズる」といいますが、バズった動画は多くの人の関心を集めている状態です。つまり、一度でもバズることができれば、多くの人から認知されることになるでしょう。
その結果、動画制作に費やした費用以上の成果を得られる可能性があります。
膨大に制作されている動画の中で、ひとつの動画を確実にバズらせることは難しいでしょう。しかし、いくつかのポイントを抑えて動画を公開することによって、可能性を高めることができます。ここでは、動画拡散に役立つ4つのテクニックをご紹介します。
◆ハッシュタグの効果的な活用
トレンドやターゲット層に合ったハッシュタグを5~7個厳選し、検索性を高めつつターゲット層への到達率を向上させる。
◆投稿のベストタイミングを計る
ターゲットの活動時間を分析し、エンゲージメントが高まる時間帯に投稿することで、より多くのユーザーにリーチする。
◆インフルエンサーとのコラボレーション
影響力のあるインフルエンサーに商品を紹介してもらい、信頼性と拡散力を高め、ターゲット層への訴求を強化する。
◆ユーザー参加型キャンペーンの実施
フォトコンテストやレビュー投稿企画など、ユーザーが投稿を通じて自然に拡散できるキャンペーンを展開する。
以下の記事では、バズる動画の特徴について解説しています。気になる人はぜひご一読ください。
日常生活への取り入れ方がイメージしやすい
日常生活で実際に使用する場面を動画で表現すれば、消費者の購買意欲を高めることが可能です。
消費者は、商品・サービスの購入を検討する際に、実際に自身が使用した場合をイメージする人が多いでしょう。実写動画であれば、実際の利用シーンを容易に表現できます。
動画を通じて、消費者は日常生活のなかで必要と判断すれば、新たなユーザーの獲得につながるでしょう。
営業や窓口業務が効率化できる
商品紹介動画を用いることで、営業や窓口業務を効率化できます。
例えば、営業では相手に対して分厚い資料を見てもらいながら、口頭で説明を行うのが一般的です。しかし、動画を視聴してもらうことで、口頭で毎回説明をする必要がなくなります。営業マンの負担を軽減できるだけでなく、営業担当者によって説明の質や量に差が生じるという事態も回避できます。
また、マニュアル動画があればカスタマーサービスの負担を軽減できます。動画を視聴して疑問を解消できる顧客が多ければ、それだけ問い合わせ数は少なくなります。
無形商材を視覚的に表現できる
無形商材(サービス)には形がないため魅力を伝えるのは難しいといわれています。しかし、商品紹介動画であれば、分かりやすく、かつ具体的に伝えられます。
無形商材の販売はサービスの利用で得られるベネフィットなので、これらを映像や音をうまく活用するのがおすすめです。
例えば、保険サービスであれば家族が安心して暮らしている映像、クラウドサービスであれば業務が効率化されて喜ぶ従業員の姿の映像などがおすすめです。
視聴者は動画の登場人物に自分を投影させ、商品を使うことに期待感を抱けます。
商品紹介動画の制作フロー
ここからは、実際に商品・サービス紹介動画を制作するにあたって、どのような流れで制作を進めればよいのか紹介します。
以下は、商品紹介動画作成の工程やおおよその制作期間をまとめたものです。
工程 | チェックポイント | おおよその制作期間 |
企画 | ・目的、ターゲットを明確にする
・商品の魅力や訴求ポイントを整理 ・競合分析を行い差別化ポイントを検討 |
約1〜2週間 |
構成 | ・必要なカットやシーンをリスト化
・情報を詰め込みすぎず、メッセージを絞る |
約3〜5日 |
脚本 | ・画面上の動きや演出を細かく指定
・著作権や撮影許可の確認などの事前準備 |
約3〜7日 |
撮影 | ・必要な機材を準備する
・明るさや天候などに注意 |
約1~7日 |
編集 | ・映像のテンポや長さを調整
・BGM・テロップを適切に配置 |
約1~2週間 |
では、それぞれの工程について詳しく説明します。自社で対応すべきことと、動画制作会社に任せたほうがよいことについても見てみましょう。
作り方1:企画・方向性を決める
まずは、動画を作る目的や作った動画の活用方法など、動画制作の根本となる「企画」と「方向性」を決めます。
ポイントとしては、「6W1H」に沿って決めるとスムーズです。
・When(いつ) ・Where(どこで) ・Who(誰が) ・Whom(誰に) ・What(何を) ・Why(なぜ) ・How(どうやって) |
目的とターゲットを明確化し、制作後の動画を実際にどのようなシーンで活用するか、方向性をしっかり決めましょう。
作り方2:構成を考える
動画には短時間で多くの情報を伝えられるという魅力がありますが、注意したいのが「情報を詰め込みすぎること」です。
あれもこれもと情報を詰め込むと、最も伝えたいポイントが薄れてしまったり、何を伝えたいのかがわからなくなったりします。そのため、伝えたいメッセージは1つに絞るべきです。
動画制作における構成とは、動画の流れを簡単にまとめたもので、文章のみの場合もあれば簡単なラフを描いて作成することもあります。
自社で対応が難しい場合は、動画制作会社に企画の段階で依頼しておくと、「どのような動画になりそうか」という案を出してもらえます。方向性をしっかり決めておけば動画制作会社に構成を考えてもらえるので、自社で一から考える場合よりもスムーズに進行できるでしょう。
作り方3:脚本や計画書で動画作成の流れを把握
動画全体の流れを把握する際に役立つのが、脚本や計画書です。特に多くのスタッフで動画を制作する場合は、準備することをおすすめします。ロケやインタビューがある動画の場合は、あらかじめロケ場所での撮影許可を取るなど、撮影前に準備を済ませておきましょう。
作り方4:撮影開始
ここまで準備が整ったら、いよいよ撮影を開始します。室内であれば明るさや室温・湿度、屋外なら背景や光、天候などを確認し、スムーズに撮影を進められるように準備します。機材を用意したり、撮影したりするのは自社で対応できないケースが多いため、動画制作会社に依頼してクオリティの高い動画を撮影してもらうのがおすすめです。
作り方5:編集作業でよりわかりやすい動画へ
撮影した動画に、BGMやテロップ、ナレーションなどの編集を加え、商品・サービスをよりわかりやすく紹介できるように仕上げます。商品・サービス紹介動画は比較的時間が短いものが多いため、そのなかでいかに商品・サービスの魅力をアピールできるかが重要です。
動画編集には、動画編集ソフトを使用します。
不要なシーンをカットしてテンポよく仕上げたり、カットとカットを自然に繋げたり、BGM・効果音やテロップ・字幕を追加して、視聴者の印象に残る動画を作成します。
例えば、冒頭10秒ほどの間に、視聴者の興味を引くシーンや演出を取り入れることで、視聴者の興味を引き、離脱を防ぐことができます。また明るく鮮明な映像に加え、色味や配置を調整して読みやすいテロップを作成することも、見やすい動画づくりの重要なポイントです。
商品紹介動画を制作する際のポイント
実際に商品・サービス紹介動画を作る工程を把握できたところで、ここからはより良い動画を制作するために覚えておきたい「商品・サービス紹介動画を制作する際の注意点」について紹介します。
目的とターゲットを明確にする
「なぜ動画を作成するのか」という目的と、「できた動画を誰に向けて発信したいのか」というターゲットを明確にしておきましょう。目的とターゲットは動画の構成や撮影に反映すべきものなので、動画制作の目的とターゲットは揺るがないものにしておく必要があります。
目的とターゲットがあいまいだと動画の内容や方向性がぼやけてしまい、結局何を伝えたい動画なのかわからなくなるため、商品PRの効果が十分に得られません。自社の商品・サービスは何を売りにしているのか、誰に使ってもらいたいのか、コンバージョンをあげたいのか、などを考えるとよいでしょう。
動画の仕上がり時間は短めに
動画を制作する際は、仕上がり時間に注意しましょう。動画は再生時間が短いほうが視聴者に最後まで見てもらいやすく、逆に再生時間が長い動画は視聴者に飽きられ、視聴離脱が発生しやすくなります。
そのため、だらだらと商品・サービスのアピールポイントを入れ込むのではなく、他の商品・サービスと違うポイントを訴求し、数あるメリットのなかで最も大きいものをアピールするようにしましょう。
伝えたいポイントを明確にし、短時間でも商品・サービスをしっかりPRできるような内容にする必要があります。
商品の差別化ポイントを明確にする
切り口を変えて動画を制作すると、競合他社との差別化が図れます。自社の強みを明確にして、それを動画に取り入れられるような切り口を見つけましょう。
以下は、商品の差別化ポイントの一例です。
- 独自技術や特許の視覚化(競合商品にはない独自の技術)
- ユーザー体験の可視化(実際の使用シーンを再現)
- 品質へのこだわり(素材選定や製造工程、品質管理体制など)
- ブランドの信頼性(受賞歴やユーザーレビュー、専門家の評価など)
自社ではなかなか出ない意見を聞けるため、専門家にアドバイスを求めるのもおすすめです。
無理に内製しない
高品質な動画を制作するには、「専門的な知識」や「技術」が必要となります。
そのため、自社で動画制作に関して知識や経験がない場合は、内製はしないようにしましょう。無理に内製すると、訴求する商品やサービスに悪いイメージがついてしまい、払拭するまでに時間がかかってしまいます。
また、動画制作に費やしたコストも無駄になってしまうため、初めから専門的な知識を有している制作会社に依頼することをおすすめします。
テロップを入れる
テロップとは画面に映される文字のことです。話し手のコメントや重要な部分を活字化し、視覚からもとらえられるようにします。
テロップをうまく使用することにより、視聴者に商品ついて理解してもらいやすくなります。視聴者は音声と文字の2つから情報を得ることで、記憶に残りやすくなります。重要な情報や強調したい内容にテロップを使ってみてください。
ただし、テロップの入れすぎには注意が必要です。商品名や特徴的な機能など、特に伝えたいことに絞ることで、商品の特徴をより効果的にアピールすることができます。
また、背景との色のバランスや、文字の大きさなどにも工夫が必要です。強調したい文字列だけを大きいフォントにしたり、商品の特徴が現れるようなフォントや色味を使うことで、より魅力が伝わりやすくなります。
トンマナを守る
商品紹介動画では動画全体のトーンとマナーを統一することが大切です。トーンとマナーはブランドイメージに合わせるようにしましょう。
色使いや映像デザイン、フォントなどに統一感があるデザインであれば視聴者は商品やブランドのイメージをつかみやすくなります。自分の趣向に合った商品やブランドなのか判断する上でも重要なポイントです。
なお、ブランドイメージを良い意味で裏切ることができれば、視聴者にインパクトを与えることができます。
商品紹介動画を外注する際の費用相場
商品・サービス紹介動画の制作を外注する際の費用相場は、30万~100万円ほどが目安です。
しかし、「制作期間」や「撮影場所」「起用するキャスト」などによって費用が変動します。例えば、3Dアニメーションを活用して商品やサービスの仕組み・構造などを表現する場合は、制作期間が長くなってしまうため、費用が高くなります。
予算の都合上、費用を抑えたい場合は「自社で素材を用意する」「動画の尺を短くする」などの工夫を行うことが有効です。しかし、単に費用を抑えたいからといって、さまざまな要素を削ってしまっては低品質な動画になってしまう可能性があります。
そのため、動画を制作する背景や目的を明確にしたうえで、どのような費用を削減できるのか検討するようにしましょう。
1分程度の動画を制作した場合の、タイプ別のおおよその費用は以下の通りです。
タイプ | おおよその費用 | 詳細 |
2Dアニメーション | 30万~200万円 | 既存のイラストの組み合わせであれば低価格。オリジナルイラストを使った本格的なアニメを制作すると高価になる。 |
実写動画 | 50万~200万円 | 社員が出演するなど、キャスト費用がかからない場合は低価格。役者を使うなど、本格的な動画を作成すると高価になる。
ロケ地の件数によっても費用が変動する。 |
3DCG動画 | 100万~200万円 | 3D制作の技術が必要なため、一般的なCGよりも高額になりがち |
VR動画 | 50万~200万円以上 | 実写か3DCGかなどによって変わる |
なお、動画制作会社の正しい選び方について、気になる人も多いのではないでしょうか。以下の記事では、動画制作の外注を検討している人に向けて、動画制作会社の選び方を紹介しています。気になる人はぜひご一読ください。
弊社では、これまで2,000社6,000本以上の動画を制作した実績があります。これまで培ったノウハウや経験を基に、お客様のご要望に寄り添った動画を制作しておりますので、気になる人は以下よりお問い合わせください。
商品紹介動画をご検討であればプルークスへご相談ください
商品・サービスの魅力を伝えるためには、ポイントをしっかり押さえたうえで動画を制作する必要があります。動画制作の内製化には限界があるため、実績やノウハウが豊富な制作会社の依頼することをおすすめします。
弊社では、商品・サービス紹介動画の制作実績も多く、再生時間が短い動画でもお客様が伝えたいメッセージを盛り込み、魅力的と感じてもらえる動画を制作しております。
どの動画制作会社に依頼をすべきかわからない方や、自社で商品・サービス紹介動画を制作しているものの限界を感じている人は、ぜひ弊社にご相談ください。
サービス紹介動画制作の詳細はこちら
商品紹介動画制作の詳細はこちら
商品紹介動画に関してよくあるQ&A
最後に、商品・サービス紹介動画に関してよくある質問を3つ紹介します。
Q. 商品・製品紹介動画はどのような場面で活用できますか?
A. 主に以下のような場所で活用されます。
- 新商品の発表会
- SNSやYouTube
- オウンドメディアやランディングページ
Q. 商品・製品紹介を動画で行うメリットについて教えてください。
A. 動画で表現することで、以下のようなメリットを得られます。
- 言葉では難しい表現も映像にすると伝えやすい
- 短い時間のなかでたくさんの情報を視聴者に伝えられる
- SNSを活用すれば拡散が狙える
- 日常生活への取り入れ方がイメージしやすい
Q.商品・製品紹介動画を外注する場合の費用はどのくらいですか?
A. 一般的には、30万~100万円ほどかかります。
ただし、費用相場は以下の要素などによって変動します。
- 動画の種類
- 動画の長さ
- 撮影場所(スタジオ、ロケなど)
- 出演者の人数
- 撮影機材(カメラ、ドローンなど)
- 編集の複雑さ(特殊効果、CG合成など)
- 音響効果(BGM、効果音、ナレーションなど)
- 翻訳・字幕の有無