今回は2021年2月17日(水)に開催された「DX推進で動画活用を始めたい方へ~マーケティングと営業を加速させる動画制作事例~」のレポートをお届けします!
登壇者:佐々木 耀
株式会社プルークス コンサルティング事業部
プランナー兼チームリーダー
目次
DX推進(オンライン)下において変わるマーケティング活動、営業活動の変遷と課題とは?
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大により、オンライン展示会やWEBカタログなど急速に企業の営業活動がオンライン化されています。
オンライン下で営業とマーケティングは何が変わったのでしょうか。
直接対面ができなくなった。
イベントや展示会などによる大量のリード獲得や偶発的な出会い、訪問営業による身振り手振りの営業やフォローなどができるオフラインと違い、オンラインでは伝達情報が限られ、対面よりも取得情報が少ないという現状に立たされています。
それにより、初対面からの信頼獲得ハードルが高くなり、説明(理解促進)コストが高くなったと肌で感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実はもともとオンラインでのコミュニケーションが重要ということは変わっていないのです。
過去は商品やサービスの理解〜導入・購買までのプロセスの95%が営業担当者による数回の商談で顧客との関係を構築していき作り上げるものでした。
現在では購買プロセスの57%が営業担当者に「会う前」に終わっているのです。
すなわち、情報伝達や接触方法に制限があり、且つ購買プロセスの57%が営業担当者に「会う前」に終わっているという事実を踏まえた上で、
情報伝達に長けたツール&接触経路に制限がない「動画」というコンテンツが、これからの営業活動やマーケティング活動に一つ有効打となりうるわけです!
そもそも動画の効果と強さとは?
動画の効果や強さは、
- 多くの情報量が伝えられる
- 記憶と行動喚起を高めやすい
上記の2点が主な効果です。
多くの情報量が伝えられる
1分の動画で伝えられる情報量はテキストの3000倍
記憶と行動喚起を高めやすい
動画を利用すると理解が74%高まり、記事コンテンツの2倍の記憶定着率がある
すなわち、動画は短時間で多くの情報を伝え、認知・興味喚起・理解に有効であるため、オンラインのデメリットである「説明コストの削減」「信頼獲得」に有効なのです!
マーケティングファネルごとの動画のポイントとは?
それでは、マーケティングファネルごとの有効な動画コンテンツとそのポイントはどのようなものなのでしょうか。
マーケティング・営業の施策やコンテンツを考える際に、必ずでてくるのがこの「マーケティングファネル」を活用した分析です。
コンテンツを拡充していくポイントとしては、「ゴールから逆算して、「ゴールが近い」「顧客接点が多い」ところから見直し(拡充)していく」ことが挙げられます。
例えば、問い合わせフォームが整っていないのにも関わらず、動画コンテンツ・ホワイトペーパーを作成しても、新たな見込客の創出や育成が難しくなっていきます。
そのため、コンテンツの見直し(拡充)をする前に今一度、ユーザーの導線が整っているか・見込客を創出〜育成〜案件創出〜受注までの仕組みが整っているか見直すことが必要かもしれません。
さて、動画は各ファネルの施策・コンテンツのどんな場面で有効なのでしょうか。
なんと、ほぼほぼ全ての場面で動画による強化が可能なんです!
また、各ファネルによってユーザーの行動や心理属性が異なるので、映像手法も変える必要性があります。下段にて、それぞれの動画コンテンツのポイントをわかりやすくまとめていきます!
動画コンテンツ事例の各ポイント
認知
- 注意喚起
- 興味関心
- 行動喚起
理解・興味
- 自分ごと化(課題喚起)
- メリット伝達
- 行動喚起(導入後の変化)
検討(懸念払拭・ひと押し)
マニュアル動画
- チャプター(目的)
- テロップ(字幕)
- ガイド(強調)
お客様事例動画
- 課題間の共有
- 導入の決め手
- 信頼感
それでは、実際に、どんな動画事例が良いか見ていきましょう。
DX×動画コンテンツの事例
CASE①:認知(株式会社シービック様)
顧客満足度の高い商品の効能をきちんと伝えて他製品からのリプレイスを促したい
株式会社シービック様は、制汗デオドラントブランド「デオナチュレ」を取り扱っているBtoC企業様です。
目標設定 | 「ニオイ悩みを持つ30代男性」に 「直ヌリスティックタイプの効能」を伝えて、 「店頭で試しに買ってみようかな」と思ってもらうこと |
指標設定 | 視聴率 |
配信媒体 | YouTube |
表現技法 | 実写 |
動画のポイント
①注意喚起:先がきになるタイトル、シーンへの共感
②興味:いつもの制汗剤ではケアが不十分かもという気づき、効果の比較
③行動喚起:店頭パッケージとキャッチコピー
CASE②:理解(Sansan株式会社様)
企業の名刺管理をする際にどんな課題があり、どんなことでより営業力が向上するかをサービスサイト内で表現したい
Sansan株式会社様は、名刺管理ツール「Sansan」や「Eight」を提供しているBtoB企業様です。
目標設定 | 「情報収集層」に 「名刺管理サービスのメリット」を伝えて、 「サービスサイトを調べてみよう」と思ってもらうこと |
目的 | HP回遊率向上 |
用途 | サービスサイト内(ファーストビュー) |
表現技法 | アニメーション |
動画のポイント
①自分ごと化:課題への共感
②メリット:機能メリットを伝える
③行動喚起:導入後のイメージ
CASE③:検討(株式会社ワークスモバイルジャパン様)
サービスサイト訪問顧客に対して問い合わせを行ってほしい
株式会社ワークスモバイルジャパン様は、ビジネスコミュニケーションツールの「LINE WORKS」を提供しているBtoB企業様です。
目標設定 | 「サービスサイト訪問者」に 「ペルソナごとのお客様事例」を用意することで、 「問い合わせへのハードル」を下げること |
目的 | 不安払拭(サービス理解) |
用途 | サービスサイト内 |
表現技法 | 実写 |
動画のポイント
①課題感の共有:ユーザーが感じていた課題の説明
②導入の決め手:導入の決め手と導入後の効果
③信頼感:信頼感を醸成するコメント
まとめ
これまで、DX(オンライン化)と動画の有効性、ポイントをまとめていきましたが、あくまでも打ち手の一つとして動画が存在するということを念頭に置き、様々な施策・コンテンツをご検討いただければ幸いです!
昨今の情勢において、様々な課題がでてくる中、「動画活用」がきっと解決の手段として皆様のお役に立つことでしょう!
DX×動画活用を企画する前のチェックポイント
①まず向き合わないといけない課題はファネルのどこなのか?
②動画が最適なのか?
③上記に沿った上で最適な動画の作り方とは?