「YouTube」を始めとする動画共有サービスの普及に伴い、マーケティングにおいて動画の活用が注目されています。自社の認知度向上や売上拡大を図るために、動画広告の導入を検討している企業の担当者も多いのではないでしょうか。
しかし、動画広告を導入することで、どのような成果を得られるのかイメージできない人も多いでしょう。動画広告の費用対効果を予測するうえでは、市場状況や動向の把握が大切です。
本記事では、動画広告市場の規模や推移について紹介します。動画広告を導入するメリットや事例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
動画広告市場の推移
株式会社サイバーエージェント様が実施した調査によると、動画広告の国内市場規模は次のように推移すると予測されています。
2023年時点でも7,095億円という大きな市場規模ながら、今後も右肩上がりでの増加が予測されています。2025年には市場規模が1兆円を突破する見込みです。
広告の種類別では、動画コンテンツの視聴中に表示する「インストリーム広告」、サイト・アプリの閲覧中に表示する「インフィード広告」の成長が著しいと予測されます。
このように動画広告市場は、今後も大規模な発展が期待できるでしょう。
動画広告市場が拡大した背景
これほどまでに動画広告市場が拡大している背景について、次の3つの事柄が関係していると考えられます。
5Gの普及により通信速度が向上
「5G」が普及したことで、動画再生時の通信速度の向上が起因していると考えられるでしょう。5Gは「第5世代移動通信システム」の略称であり、スマートフォンやタブレットなどのデータ通信に用いられる規格です。
5Gの通信速度は、旧世代の「4G」と比べて約20倍といわれています。通信速度が飛躍的に上がったことで、動画広告を遅延なくスムーズに再生できるようになりました。5Gは着々と対応エリアを拡大しており、今後も普及していくと予測されます。
動画広告は多くの情報を伝えやすい一方で、滞りなく再生できないとユーザーに悪い印象を与えてしまいます。5Gにより快適に動画を再生できる環境が整いつつあることは、他の広告と比べて有利といえるでしょう。
SNSの利用率が向上
「Twitter」や「Instagram」「TikTok」といったSNSの利用率が高まっていることも、動画広告の拡大に影響しているでしょう。こうしたSNSは、ユーザーが動画を投稿・共有できるだけでなく、企業が動画広告を出稿する場所としても注目されています。
ICT総研の「2022年度SNS利用動向に関する調査」によると、日本人の約80%が何らかのSNSを利用していると発表しています。そのため、SNSは大多数の日本人にとって身近なツールとなっていることが窺えるでしょう。
多くのSNSユーザーに商品やサービスを効果的にPRできる動画広告は、今後も普及していくことが期待されます。
動画コンテンツの需要増加
動画コンテンツの需要が増加していることも、動画広告の拡大を後押ししているでしょう。2020年以降には新型コロナウイルス感染症が流行し、テレワークやオンライン学習を行う人が増加しました。
こうした時代の変化により、自宅でひとり時間を過ごす人も多いでしょう。ひとり時間を有意義に過ごす手段として、動画コンテンツは身近なツールになっています。
スマートフォンがあれば手軽に再生できる動画コンテンツは、世代を問わず需要が高まっています。動画コンテンツを視聴する人が増えたことで、その合間に表示できる動画広告も視聴する人が多くなりました。
動画広告を導入することで得られるメリット
市場動向を理解しても、動画広告を導入すべきかの判断は難しいでしょう。動画広告の導入を考えるうえでは、得られるメリットについても把握しておくべきです。ここでは、動画広告の導入によって得られる主な4つのメリットについて、順番に解説します。
伝えたい内容を明確に伝えられる
動画広告は静止画と比べて情報量が多く、伝えたい内容を明確に伝えることが可能です。動画内では「動き」や「音声」を表現できるため、商品やサービスの魅力を効率的に伝えやすいでしょう。
例えば、食品をPRしたい場合、何十行の文章よりも、実際に食べている映像のほうが視聴者には伝わりやすいです。視覚と聴覚の両方から訴求できる動画広告は、何かを明確に伝えたい場合に有効といえます。
ターゲット層に明確なアプローチができる
SNSの動画広告であれば、ターゲット層へ明確にアプローチできます。多くのSNSにおける動画広告では、性別や年齢、地域といった多数の条件を基にターゲティングを行えます。適切な条件を設定すれば、自社のターゲット層に合ったユーザーだけに広告をリーチさせることが可能です。
潜在層にもアプローチできる
動画広告であれば、自社に対する明確なニーズを持たない潜在層にもアプローチ可能です。動きや音声で表現できる動画広告は、視聴者の印象に残りやすいといえます。他社にはない独自性の高い動画を制作できれば、自社を知らない人にも興味を持ってもらえるでしょう。
また、SNSで動画広告が話題になれば、大きな拡散効果が期待できます。例えば、Twitterでリツイートされると、フォロワーからフォロワーへと連鎖的に動画広告が共有されます。動画広告が多数のSNSユーザーの目に留まれば、大きな認知拡大につながるでしょう。
効果測定がしやすい
動画広告は効果測定がしやすいため、素早く改善につなげられます。例えば「YouTubeアナリティクス」のように、動画の効果を測定できるツールはネット上に数多く存在します。ツールでクリック数や再生時間を確認すれば、動画広告の効果を容易に把握することが可能です。
広告効果が測定できなければ、改善すべきか判断できません。動画広告であれば、さまざまなデータから課題を発見できます。動画広告の課題を改善していくことで、費用対効果を高められるでしょう。
【PROOX制作】動画広告事例4選
高品質な動画広告を制作するために、プロの動画制作会社に依頼する企業が増えています。ここでは、弊社プルークスで実際に制作した動画広告の事例を4つ紹介します。
株式会社grooves様(PROOX制作動画)
株式会社grooves様は、オンラインの人材サービスを幅広く展開しています。弊社では、IT人材向けサービス「Forkwell(フォークエル)」のバンパー広告用動画を制作しました。バンパー広告とは、YouTube内に掲載できる広告であり、7秒間で魅力を伝えなければなりません。そのため、短い再生時間のなかで視聴者の興味を惹くことが求められます。
動画内では、サービスの内容やターゲットを、6秒間で伝えています。
freee株式会社様(PROOX制作動画)
Freee株式会社様は、ビジネス向けのクラウドサービスを多数提供しています。弊社では、経営判断をデータで支援する「freee プロフェッショナル」を紹介する動画を制作しました。
動画内では、経営者の意思決定における悩みどころを、わかりやすく表現しています。「気合い・経験・感覚」と対比することで、データでの経営判断の価値が際立つ動画にしました。
日本住宅ローン株式会社様(PROOX制作動画)
日本住宅ローン株式会社様は、住宅ローンに特化した金融サービスを提供しています。弊社では、自己資金ゼロで自宅の建て替えが可能な「家の恩返し」の紹介動画を制作しました。
動画では、祖父母だけでは管理に不安がある住宅を、3世代住宅に建て替えられるサービスの魅力を表現しています。SEやBGMなど細部にまでこだわり、ターゲットが感情移入できるような動画にしました。
コクヨ株式会社様(PROOX制作動画)
コクヨ株式会社様は、さまざまな文房具を開発・販売しています。弊社では、文房具の大切さを伝え、企業の販売促進につなげるための動画を制作しました。
動画では、受験生が思い出を振り返る過程で、文房具の大切さに気づくという親しみを持たせる内容にしています。漫画風で表現しているため、お客さまには若者を中心に利用者が多いSNSで活用いただいています。
動画広告市場は今後も拡大することが予測される
動画広告の市場規模は、さまざまな社会情勢の変化により、大きく拡大しています。通信速度の向上やSNSの利用率拡大、動画コンテンツの需要拡大などの要素から、今後もさらに拡大すると予測できるでしょう。
企業が広告戦略を図るうえで、動画を活用することは有力な選択肢といえます。しかし、動画広告の制作には多くのスキルと労力が必要です。動画制作に熟練した人材が自社にいない場合、高品質な動画広告を制作することは難しいでしょう。
弊社プルークスであれば、動画広告の制作から運用までを一貫してサポートできます。効率的に成果につながる動画広告をお求めの際は、ぜひご相談ください。
動画広告市場に関してよくあるQ&A
ここからは、動画広告市場に関してよくある質問をQ&A形式で紹介します。
Q. 動画広告市場が拡大している要因は?
A. さまざまな要因が考えられますが、主に以下の3つが挙げられます。
- 5Gの普及に伴う通信速度の向上
- SNS利用率の向上
- 動画コンテンツの需要増加
Q. 動画広告を活用することで得られるメリットは?
A. 動画広告を活用するメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 伝えたい内容を明確に伝えられる
- ターゲット層に明確なアプローチができる
- 潜在層にもアプローチできる
- 効果測定がしやすい
Q. 動画広告市場は今後どうなる?
A. 5Gの普及やSNS利用率向上などの要素から、今後も伸びていくと考えられます。