老若男女問わずテレビを視聴する人は多いため、テレビCMは広告媒体のなかでも特に広く活用されています。また、わずかな時間で、より多くの人に商品やサービスを紹介できる広告として、テレビCMの活用を検討している企業も多く見られます。
しかし、いざテレビCMを活用するとなるとどれくらいの費用がかかるのかがわからず、予算を組めないことも多いのではないでしょうか。
この記事では、テレビCMを流すにあたって必要になる費用の相場や、その内訳を詳しく紹介します。
また、弊社ホームページでは動画制作に関する情報をまとめた資料を多数用意しております。必要項目を入力すれば、誰でもダウンロードできますので、気になる人は以下をご確認ください。
目次
テレビCMにかかる費用相場・構成について
まずは、テレビCMにかかる費用相場を解説します。
費用相場 | 制作期間の目安 | |
テレビCM | 300~500万円 | 1~2ヶ月 |
テレビCM(ハイクオリティ) | 500万円~ | 3ヶ月以上 |
テレビCMの費用相場は、表現方法や長さ(尺)、CMの種類などによって大きく異なります。著名人をキャスティングしない実写動画であれば、放映費も含めて300~500万程度になるでしょう。
一方で、3DCGアニメーションや著名人をキャスティングするなどのハイクオリティな動画を求めるのであれば、放映費を含めて500万円以上かかることが一般的です。
テレビCMとして放映する動画は、WebサイトやSNSなどにアップロードするものとは違い、多くの人に視聴されることを想定して制作しなければなりません。視聴者には自社を認知していない人も含まれるため、悪いイメージを植え付けないように、高品質な動画を放映することが求められます。
テレビCMの「制作」にかかる費用
続いて、テレビCMとして放映する動画の制作費にはどのような項目が含まれるのか、内訳を紹介します。
テレビCM制作にかかる費用は、企画段階から実際の撮影など工程ごとに費用がかかるため、最終的な金額を想定しづらいのが特徴です。制作会社によって制作にかかる工程や費用は異なりますが、一般的な費用相場や内訳について見てみましょう。
企画費の相場
まずは「企画費」について解説します。どのようなテレビCMを制作するかというコンセプトや、大まかな流れを決めるために企画は必要です。
具体的には、テレビCMの構成や時間、どのように撮影するかなどを決める最初の工程で、費用相場は動画の長さなどでも変動しますが、5~35万円ほどと考えておきましょう。
この費用には、構成、シナリオ作成、撮影方法、さらにディレクションの費用などが含まれています。制作会社によって内訳は異なりますが、テレビCMを制作するためのスケジュール調整や進捗管理などの費用が含まれることもあります。
キャスティング・出演料の相場
次に、テレビCMのシナリオに合わせた出演者のキャスティングや、出演料がかかります。費用相場は出演する人によって大きく変動するため一概にいくらとはいえません。
人気のタレントや俳優を起用する場合には、1クールごとや年間で契約することも多く、出演料が数千万円必要になることもあるでしょう。
撮影費用の相場
撮影をする際には、当然費用が発生します。撮影費用の相場は10~80万円程度ですが、撮影するロケーション(場所)や撮影方法などで大きく変動します。
例えば、ドローンを使って撮影する、カメラマンや照明などスタッフの数が多いなどのケースでは費用が高くなるでしょう。
一方で、インタビュー風のテレビCMで出演者・カメラマン共に1人ずつで抑えられる動画構成にすれば、撮影費用を抑えることが可能です。また、撮影に使う機材でも費用が変動することを理解しておきましょう。4Kカメラや全方位カメラ(360°カメラ)などの高価な機材が必要な場合は費用が高くなります。
編集・MA費用の相場
最後に、撮影したテレビCMを編集して放映できる状態まで完成させる、編集・MA費用が必要です。
MA(Multi Audio)とは、編集したCMにナレーションやBGMなどの音をつける作業を指します。音源によっては、著作権料を必要とする場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
編集の費用相場は15~40万円ほどですが、編集するテレビCMの長さ、エフェクトや特殊な加工などが必要な場合には、費用が高くなります。
テレビCMの「放映」にかかる費用
次に、テレビCMの放映にかかる費用の内訳を紹介します。
テレビCMは制作して終わりではなく、放映してからが重要だといえます。自社の商品やサービス認知のために、どのエリアで、どの時間帯にテレビCMを放映するとより効率的にPRできるかを見極めるとともに、適切な費用相場を理解しておきましょう。
放映費の決まり方
放映費は「タイムCM」もしくは「スポットCM」かによって費用が変動します。予算を把握するためにも、まずは放映費がどのように決まるのかを知っておきましょう。
タイムCM
タイムCMとは、決まった番組のスポンサーとして、その番組内でCMを流す方法です。スポンサーとして決まった時間に定期的にCMを流すことができるため、長期的な契約になるのが一般的だといえるでしょう。ローカル番組か全国ネットの番組かで費用が変動しますが、1ヶ月あたり50万~数千万円かかることもあります。
スポットCM
スポットCMとは、どの番組でCMを流すのかを指定するのではなく、CMを放映する時間帯だけを指定して流す方法です。どの放送局でテレビCMを流すのか、そして視聴率の高さによっても放映費が変動する仕組みになっています。
また、テレビCMの放映費に大きく関わっているのが「パーコスト」です。パーコストとは、視聴率1%獲得にかかるコストのことで、視聴率1%につき費用がどれくらいかかるのかは決まっており、上記費用にパーコストを加算したものが放映費となります。
エリア別の放映費
次に、テレビCMを放映するエリアごとにかかる費用について紹介します。
※金額は変動致しますので、詳細は各放送局にお問い合わせください
キー局
地域 | 放送局名 | CM料金(目安)※1本15秒 |
北海道エリア | 札幌テレビ放送、北海道放送、北海道テレビなど | ¥500,000~ |
関東エリア | 日本テレビ、フジテレビジョン、TBSテレビ、テレビ朝日、テレビ東京など | ¥8,000,000~ |
東海エリア | 中京テレビ、東海テレビ、テレビ愛知など | ¥1,000,000~ |
関西エリア | 読売テレビ、毎日放送、関西テレビ、朝日放送、テレビ大阪など | ¥3,000,000~ |
九州エリア | 福岡放送、テレビ西日本、九州朝日放送など | ¥900,000~ |
ローカル局(一例)
都道府県 | 放送局名 | CM料金(目安)※1本15秒 |
群馬県 | 群馬テレビ | ¥400,000~ |
千葉県 | 千葉テレビ放送 | ¥400,000~ |
富山県 | 北日本放送 | ¥300,000~ |
広島県 | 広島テレビ放送 | ¥500,000~ |
BS・CS放送
地域 | 放送局名 | CM料金(目安)※1本15秒 |
全国 | CS各チャンネル | 要問い合わせ |
全国 | BS各局 | 要問い合わせ |
上記のように、全国ネットのキー局、一部地域に放送するローカル局によって設定料金が大きく異なります。
テレビCM制作の費用を抑えるには
ここからは、テレビCMにかかる費用を抑えるポイントを3つ紹介します。
テレビCMは、より多くの人に見てもらうことを目的としているため「ただ安く制作できればよい」というわけではありません。品質を下げずに費用を抑えるためのコツを見てみましょう。
実写以外の演出を行う
静止画やアニメーションで表現することで、キャスティング費や撮影費を抑えられるでしょう。
著名人をキャスティングすれば、相応のキャスティング費が発生します。また、撮影の際に、悪天候によって撮影日が変更される場合は、追加費用や出演者の日程調整を細かく行う必要もあります。
動画の方向性を決めておく
動画の企画や方向性を自社内で決めておけば、企画費を削減できます。
しかし、テレビCMでコストを下げようとするあまり、視聴者に刺さらないテレビCMになってしまうと意味がありません。
自社で明確な方針を持っている場合を除き、プロに任せたほうがよいケースも多いため、テレビCM制作依頼時に相談してみるとよいでしょう。
全国ではなくローカルに向けて発信する
テレビCMは全国各地に広くアピールできるメリットがあるものの、その分費用が大幅に高くなります。
全国に向けてテレビCMを放映するのではなく、ローカル局に絞って放映することで、費用を抑えられるでしょう。
上述の通り、特定の番組のスポンサーとなってテレビCMを定期的に放映する方法や、時間帯のみを指定してテレビCMを放映する方法があります。ただし、まずは費用を抑えられるローカル局に向けた発信を行うことをおすすめします。
テレビCMの費用は高くない!
さまざまな広告媒体のなかでも、テレビCMにかかる費用は特に高いといわれています。しかし、費用をかけるだけの効果があることも事実です。
ここからは、テレビCMを制作するうえでかかる費用に対して、どれくらいの効果を得られるのかを見てみましょう。
1ビューあたりの単価
テレビCMにかかる費用は、制作費や放映費を合わせると大きな幅があるものの、決して安いとはいえません。ただし、テレビCMから得る効果を計算に入れると話は別です。
テレビCMの費用対効果をわかりやすくするのが、CPMです。Cost Per Milleの略称であり、1,000人に見られるのにどれくらいの費用(広告費)が必要なのかを指します。例えば、100万円の広告費をかけたテレビCMが200万人に閲覧された場合は、CPM(1ビューあたりの単価)は500円と計算できます。
新聞広告、インターネット上の広告、YouTubeなどの動画広告などさまざまな広告媒体があるなか、テレビCMのCPMは平均で500円前後となっています。1,000円~4,000円前後かかることもある、ほかの広告媒体に比べると、テレビCMは1ビューあたりの単価が安いため、費用対効果が高いといえるでしょう。
高いようで安い制作費
テレビCMの制作費は安くはありませんが、放映費に比べると小さいといえます。出演者をキャスティングする際に必要なギャラが1,000万円かかったとしても、そのCMが1,000万人に見られれば、1人あたり1円でリーチされたことになります。
安く制作・掲載できる広告媒体があっても、一向に効果がなければ意味はありません。なぜCMを制作・放映するのかを今一度考え、企画から制作までプロに任せることをおすすめします。
弊社では、動画の企画から制作だけでなく、運用まで請け負っています。これまで数多くのテレビCM用の動画を制作した実績がございますので、気になる人はお気軽にお問い合わせください。
テレビCMの制作事例4選
実際に制作されているテレビCMには、どのようなものがあるか気になる人も多いでしょう。ここからは、弊社が制作した動画のなかから、例として一部を紹介します。
タクトホーム株式会社様(PROOX制作動画)
タクトホーム株式会社様は、戸建住宅の分譲や注文住宅の建築などを行っている企業です。
動画では「100年つづく家を創るために」という企業マインドをアニメーションで表現しています。セリフを入れずに、疾走感のある音楽や作り込まれたイラストを取り入れることで、現場やキャラクターの心情をリアルに再現した仕上がりにしました。
株式会社マイナビミドルシニア様(PROOX制作動画)
株式会社マイナビミドルシニア様は、ミドル層やシニア層を対象に人材紹介サービスを展開しています。
動画では、現場の雰囲気をリアルに表現しているほか、視聴者の興味を惹くためにコミカルなシナリオに仕上げました。
最後に「採用に新しい選択肢を」というコピーを打ち出し、ミドルシニア役のキャストと営業部課長が円滑にコミュニケーションしている様子を映し出すことで、安心して就職活動ができるように訴求しているのもポイントです。
株式会社サイエンスアーツ様(PROOX制作動画)
株式会社サイエンスアーツ様は、クラウドサービスに加えてソフトウェアプロダクトを提供している企業です。
動画では、「現場を変えるなら、Buddycom」というコンセプトを軸として、伝えたい内容を適切に伝えるためのポイントは抑えつつスタイリッシュ感を演出に落とし込むことで、他社にはない映像に仕上げました。
ARC株式会社様(PROOX制作動画)
ARC株式会社様は、オリジナルシールやPOPシールなどを制作しているメーカー企業です。
動画は、有名人を起用したキュートな映像に仕上がっています。また、カメラに向かってキャストがシールを貼ることで「シール印刷といえばARC!」と連想させるような工夫も施しました。
なお、弊社プルークスではテレビCMに加えて、特設ページも制作可能です。そのため、特設ページ関してもお気軽にお問い合わせください。
テレビCMを制作会社へ依頼する前にすべきこと
テレビCMを制作会社へ依頼する前に、どのようなことを実施すればよいのでしょうか。ここからは、テレビCMを制作会社へ依頼する前にすべきことを解説します。
実績を確認する
まず、テレビCMを制作会社へ依頼する前に必ず実績を確認しましょう。
例えば、知名度が高いCMを制作しているかを確認することで、制作会社のクオリティを測れます。また、公開されている実績が自社で製作したいCMのイメージとマッチすれば、制作会社に伝えやすいでしょう。
仮に実績が公開されていない場合は、「資料を請求する」「SNSで口コミを調べる」なども実施してみてください。
アフターフォローがあるか確認する
テレビCMを制作会社へ依頼する前に、アフターフォローがあるのかも確認しておきましょう。
特に、テレビCMを放映後、効果検証を行ってくれる会社へ依頼するのがおすすめです。効果検証まで行ってくれる制作会社であれば、改善点を基に効果的な施策を打ち出せるため、広告効果の最大化が期待できます。
制作体制を確認する
テレビCMの制作を依頼する前に制作会社の体制もあわせて確認しておきましょう。
なぜなら、下請け会社に依頼する制作会社も存在するからです。下請け会社に依頼されてしまうと、制作期間が長くなるだけではなく、費用も高くなる可能性もあります。そのため、可能であれば制作から検証までを一貫してサポートしてくれる制作会社に依頼するのがおすすめです。
費用対効果で考えればテレビCMも選択肢に
コストが大きく必要となるため、ハードルが高く思われるテレビCMですが、よく企画を練って制作・放送すれば費用対効果が高く、他の広告では得られなかった効果も期待できます。
弊社プルークスでは、テレビCM用の動画も制作しています。多くのテレビCMを制作した実績がありますので、気になる人は以下よりお気軽にご相談ください。
テレビCMの費用に関してよくあるQ&A
本記事の内容に関連する、よくある質問について回答します。
Q.テレビCMの制作費用は?
A. 相場は300〜500万円です。(キャスティング費用は含まない)
相場は、300~500万円ですが、素材の有無や演出によって大きく変わります。制作したいイメージや参考映像をお持ちであれば、概算によるお見積りのご提出も可能です。
こちらよりお気軽にご相談ください。
Q.TVCMをインターネットでも配信できますか?
A.できます。
先にインターネット上で複数本のWebCMを配信してA/Bテストを行い、成果がよいものをTVで配信する、というのも手法の一つです。
実際の事例を以下で紹介しております。
申込数が2倍に!オンラインからオフラインまで跨る動画プロモーションの全貌