若い世代に人気を集めているInstagramに、自社の広告を掲載しようと考える企業は増えつつあります。しかし広告を出稿するための予算を立てるうえで、費用相場がわからずお困りの担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、Instagram広告の費用相場や、予算の考え方について紹介します。Instagram広告の費用対効果を高めるためのポイントも紹介するため、広告出稿を検討している人はぜひ参考にしてください。
目次
Instagram広告の課金方式とその特徴
Instagram広告には、4種類の課金方式が存在します。課金方式によって費用も変動するため、まずはそれぞれの特徴について把握しておきましょう。以下では、各課金方式について順番に解説します。
CPM(Cost Per Mille)
CPM(Cost Per Mille)とは、「1,000回の広告表示」ごとに費用が発生する課金方式です。広告表示1回あたりの費用相場は0.2~1円程度で、製品・サービスのジャンルによって前後します。
CPM方式の広告はクリックされなくても、表示されるだけで1回としてカウントされます。そのためコンバージョンの増加よりも、認知度向上を図りたい場合に適した課金方式といえるでしょう。1度もクリックされなかったとしても、広告が新規ユーザーの目に入るだけで価値があります。
CPC(Cost Per Click)
CPC(Cost Per Click)とは、広告が1回クリックされるたびに費用が発生する課金方式です。クリック1回あたりの費用相場は40~100円程度といわれています。CPC方式の広告は、1,000回表示されたとしても、1度もクリックされなければ料金が発生しません。
ただしクリック1回あたりの費用は高めで、コンバージョンにつながらないと費用だけが高くなってしまいます。そのためCPCを利用する場合は、コンバージョンにつながりやすい購入ページへ誘導することがおすすめです。
CPV(Cost Per View)
CPV(Cost Per View)とは、動画広告が1回再生されるたびに費用が発生する課金方式です。再生1回あたりの費用相場は4~7円程度といわれています。
再生数のカウント方式はいくつか存在します。具体的には以下の通りです。
- 再生開始時点でカウント
- 10秒以上の再生でカウント
- 最後まで再生された場合のみカウント など
動画広告は、多くの情報を短時間で伝えられるメリットがあります。また高品質な動画広告は訴求力が高く、視聴者の印象に残りやすいため積極的に活用すべきでしょう。
CPI(Cost Per Install)
CPI(Cost Per Install)とは、広告からアプリをインストールされるたびに費用が発生する課金方式です。インストール1回あたりの費用相場は100~200円程度といわれています。アプリのインストールは、表示やクリックと比べてハードルが高いため、費用が高めに設定されています。
有料アプリであれば、インストールが売り上げに直結するため、一定の費用対効果が期待できるでしょう。一方で完全無料やアプリ内課金のアプリの場合、インストールだけでは売り上げが保証されず、赤字となるケースも考えられます。
Instagram広告での予算の考え方と相場感
実際にInstagram広告を導入した際に、どれだけ費用が発生するかイメージできない人も多いでしょう。広告出稿の予算を立てるうえでは、予算の考え方や相場感を理解することが重要です。
Instagram広告の最低出稿金額
Instagram広告を出稿する際には、「1日の予算」または「通算予算(掲載期間内の累計)」の設定が可能です。設定した予算額に達すると広告の掲載がストップし、それ以上は課金されなくなります。
予算を設定する際の最低出稿金額は「100円」であるため、低額からInstagram広告を始めることが可能です。ただし、予算額が競合他社より低すぎると掲載順位が下がりやすくなり、広告が上位に掲載されない場合もあるため注意しましょう。
課金方式ごとの相場感
Instagram広告を出稿する際には、課金方式も設定できます。課金方式を選びやすくするためにも、相場感について事前に理解しておきましょう。
課金方式 | 費用の相場感 |
CPM(Cost Per Mille) | 1表示あたり0.2~1円程度(1,000表示ごとに課金) |
CPC(Cost Per Click) | 1クリックあたり40~100円程度 |
CPV(Cost Per View) | 1再生あたり4~7円程度 |
CPI(Cost Per Install) | 1インストールあたり100~200円程度 |
インストールやクリックなどのアクションによって、マーケティング上の価値が異なり、費用相場も変動します。なお、掲載したい広告の内容によっては選択できる課金方式も限定されるため、注意が必要です。
予算の考え方
前述で紹介した通り、100円からでもInstagram広告を始められるとはいえ、予算が少なすぎると広告が上位に掲載されにくくなります。十分な成果を求める場合は、1ヶ月あたり3~5万円程度は予算を確保しましょう。
例えば、予算を5万円と仮定した場合に広告を掲載できる回数を下表の通りです。
課金方式 | 予算5万円で広告を掲載できる回数 |
CPM(Cost Per Mille) | 50,000表示(1表示あたり1円と仮定) |
CPC(Cost Per Click) | 500クリック(1クリックあたり100円と仮定) |
CPV(Cost Per View) | 7,142再生(1再生あたり7円と仮定) |
CPI(Cost Per Install) | 250インストール(1インストールあたり200円と仮定) |
また、広告の掲載期間を任意で設定することが可能です。Instagram広告は、掲載期間のなかで予算が均等に消化されるように、広告が掲載されます。例えば、CPM方式(1表示あたり1円と仮定)の広告を掲載期間2ヶ月・予算額5万円で出稿した場合、1ヶ月あたり25,000回の掲載が目安となります。
ただし他社との兼ね合いもあるため、必ずしも期待した回数だけ広告が掲載されるとは限らないでしょう。
Instagram広告にかかるその他の費用
Instagram広告の費用対効果を上げるには、これまで解説した出稿費以外にもさまざまな費用を考慮しなければなりません。ここでは、出稿費のほかに発生する主な3つの費用について解説します。
クリエイティブの制作費
そもそもクリエイティブとは、広告として使うための画像や動画といった制作物のことです。Instagram広告で十分な成果を得るには、クリエイティブの品質が重要な要素といえます。自社にクリエイティブを制作できるスタッフがいなければ、外注する必要があるため、クリエイティブの制作費が発生するでしょう。
クリエイティブの制作費は、画像や動画などの種類によって変動します。例えば、弊社プルークスではバナー広告は静止画で3万円~、動画で50万円~制作可能です。しかし、高度なスキルや多くの時間が必要なクリエイティブをお求めであれば、制作費も応じて高くなります。
弊社では、クリエイティブ制作後の配信と併せて100万円以内で制作することも可能です。料金についてお悩みであれば、以下からお問い合わせください。
広告運用費
Instagram広告を運用するうえで、担当者の人件費が発生します。担当者は広告の出稿手続きだけでなく、ターゲティングや予算管理、費用対効果の把握、広告の最適化などをすべて行わなければなりません。
専門的な知識が必要になるため、クリエイティブ制作と同様に、広告運用のプロに代行してもらうことがおすすめです。外注費は発生しますが、自社の人的リソースを大量に費やすよりも、結果的にコストを抑えやすいでしょう。広告運用を依頼する場合の費用目安は、広告数や広告費の10~25%程度です。
依頼先にもよりますが、弊社では1ヶ月あたり30万円程度から相談できます。ただし、クリエイティブ制作と広告運用を別の会社に依頼する場合、担当者とのやり取りが増えて人件費が増加するケースもあるでしょう。その点、広告運用まで一貫して依頼できれば、人件費の増加を抑制できます。
インフルエンサーへの依頼費
Instagramには、インフルエンサーが投稿したコンテンツを広告として配信できる「ブランドコンテンツ広告」があります。自社を知らない数多くのフォロワーに広告を見てもらえるため、認知度向上を図りたい場合に有効です。ブランドコンテンツ広告を利用する場合は、インフルエンサーへの依頼費も考慮しましょう。
依頼費は、インフルエンサーのフォロワー数によって変動します。依頼費の目安として、フォロワー1人あたり1~5円程度で計算するとよいでしょう。一般的には、フォロワーが多く人気の高いインフルエンサーほど、フォロワー単価も上がる傾向があります。
また、インフルエンサーに動画を撮影してもらう場合には、手間がかかるため依頼費も高くなるでしょう。なお、インフルエンサーと交渉する担当者の人件費も発生します。
Instagram広告の費用対効果を高めるためのポイント
Instagram広告の費用対効果を高めるには、以下で紹介するポイントを押さえる必要があります。
各課金方式の特徴を正しく理解する
各課金方式の特徴を正しく理解し、掲載したい広告に合ったものを選択しましょう。前述の通り、課金方式によって1回あたりの費用相場や、課金される条件が異なります。広告に合わない課金方式では、費用に見合った成果を得られないことも考えられます。
そのため、広告のターゲットや目的、製品・サービスの内容を考慮しつつ、費用対効果が期待できる課金方式を選ぶことが大切です。また、広告出稿後には実際の費用対効果を測定しましょう。十分な成果が得られていない場合には、課金方式の変更を検討するなど、継続的な見直しを行い、最適化することが大切です。
高品質なクリエイティブを制作する
Instagram広告で成果を得るには、クリエイティブの品質が重要な要素といえます。たとえ多くのユーザーに広告が表示されても、クリエイティブの品質が悪ければ、その先のアクションにつながる可能性は低いでしょう。
「インスタ映え」が評価されるInstagramでは、一般ユーザーの投稿内容も全体的に品質が高いです。そのなかでユーザーを惹きつけるには、高品質なクリエイティブが求められます。
また企業の広告では、視認性の高さだけでなく、成果につなげることを意識しなければなりません。複数のクリエイティブでABテストを行い、成果が出やすいものを選定し、Instagram広告を最適化していきましょう。
Instagram広告の費用相場を理解したうえで予算を準備しよう
Instagram広告には4種類の課金方式があり、それぞれ費用が異なります。また、広告出稿だけでなくクリエイティブ制作や広告運用、インフルエンサーへの依頼にも費用が発生します。予算を抑えてInstagram広告の導入を行いたい企業の担当者は、今回紹介した費用相場や予算の考え方を参考にして、適切な予算の準備を行いましょう。
費用対効果を高めるには、クリエイティブの品質が重要な要素といえます。ただし、高品質なクリエイティブ制作には高度なスキルや多くの時間が必要です。
自社に専門的な知識がない場合には、クリエイティブ制作に精通したプロの制作会社への依頼を検討しましょう。高品質なクリエイティブを短期間で制作してもらえば成果につながりやすく、結果として費用対効果が向上します。
弊社プルークスでは、クリエイティブ制作から広告運用まで一貫したサポートが可能です。
Instagram広告の知識が少なくお困りであれば、以下よりご相談ください。
Instagram広告の費用相場に関してよくあるQ&A
ここからは、Instagram広告の費用相場に関してよくある質問をQ&A形式で紹介します。
Q. Instagram広告は1日何円から出稿できますか?
A. Instagram広告は、1日100円から出稿が可能です。また予算額を設定でき、想像を超える料金は発生しません。ただし、広告の成果を求めるのであれば、ある程度の予算は確保すべきでしょう。
Q. Instagram広告の課金方式にはどのようなものがありますか?
A. Instagram広告の課金方式は、以下の4種類です。
- CPM
- CPC
- CPV
- CPI
Q. Instagram広告はどのくらいの費用が必要ですか?
A. マーケティングの目的やターゲットの規模にもよりますが、ビジネス用途であれば最低でも月に3~5万円程度は確保しましょう。1日100円から始められるとはいえ、あまりに低額だと広告が掲載されにくくなる場合があります。
Q. Instagram広告にはどんな費用が発生しますか?
A. 広告出稿に加えて、クリエイティブ制作や広告運用、インフルエンサーへの依頼にも費用は発生します。また、クリエイティブ制作や広告運用をプロに代行してもらう場合には、別途依頼費用がかかります。
Q. Instagram広告の費用対効果を高めるにはどうしたらいいですか?
A. 各課金方式の特徴を理解して適切な設定で出稿することや、高品質なクリエイティブを制作することが大切です。また、定期的に効果測定を行い、Instagram広告を最適化しましょう。