老若男女問わずテレビを見る方は多いため、テレビCMは広告媒体のなかでも特に広く活用されています。わずかな時間で、より多くの人に商品やサービスを紹介できる広告として、テレビCMの活用を検討している企業は多く見られます。
しかし、いざテレビCMを活用するとなるとどれくらいの費用がかかるのかがわからず、予算を組めないことも多いでしょう。適切な費用を考えるためにも、まずはテレビCM放映でかかる相場を把握する必要があります。
この記事では、テレビCMを流すにあたって必要になる費用の相場や、その内訳を詳しく紹介します。
目次
テレビCMにかかる費用構成について
テレビCMの費用は「制作費」と「放映費」の2つから構成されています。それぞれの費用はその名の通り、テレビCMの制作会社に支払うための制作費と、放送局に支払う放映費です。
さらに、テレビCMを放映するエリアと放送局によっても放映費は変動します。その理由は、エリアや放送局が違えば視聴者数が大きく異なり、CM放映にかかる費用も比例して増えるからです。
ここからはテレビCMの制作にかかる費用と、放映にかかる費用の内訳をさらに詳しく紹介します。
テレビCMの「制作」にかかる費用
まずは、テレビCMの制作費にはどのような項目が含まれるのか、内訳を紹介します。テレビCM制作にかかる費用は、企画段階から実際の撮影など工程ごとに費用がかかるため、最終的な金額を想定しづらいのが特徴です。
制作会社によって制作にかかる工程や費用は違いますが、一般的な費用相場や内訳について見てみましょう。
企画費の相場
まずは「企画費」について解説します。どのようなテレビCMを制作するかというコンセプトや、大まかな流れを決めるために企画は必要です。
具体的には、テレビCMの構成や時間、どのように撮影するかなどを決める最初の工程で、費用相場は動画の長さなどでも変動しますが、5〜35万円ほどと考えておきましょう。構成、シナリオ作成、撮影方法、さらにディレクションの費用などが含まれています。制作会社によって違いますが、テレビCMを制作するためのスケジュール調整や進捗管理などの費用が含まれることもあります。
キャスティング・出演料の相場
次に、テレビCMのシナリオに合わせた出演者のキャスティングや、出演料がかかります。費用相場は出演する人によって大きく変動するため一概にいくらとはいえません。
人気のタレントや俳優を起用する場合には、1クールごとや年間で契約することも多く、出演料が数千万円必要になることもあるでしょう。
撮影費用の相場
もちろん撮影をする際にも費用が発生するでしょう。撮影費用の相場は10〜80万円程度ですが、撮影するロケーション(場所)や撮影方法などで大きく変動します。例えば、ドローンを使って撮影する、カメラマンや照明などスタッフの数が多いなどのケースでは費用が高くなります。
一方、インタビュー風のテレビCMで出演者1人、カメラマン1人のような構成にすれば、撮影費用を大きく抑えることが可能です。
また、撮影に使う機材でも費用が変動することを知っておきましょう。4Kカメラや全方位カメラ(360°カメラ)などの高価な機材を使うと、費用も高くなります。
編集・MA費用の相場
最後に、撮影したテレビCMを編集して放映できる状態まで完成させる、編集・MA費用が必要です。こちらは15〜40万円ほどの費用相場ですが、編集するテレビCMの長さ、エフェクトや特殊な加工などが必要な場合に費用が変動しやすくなっています。
MA(Multi Audio)は、編集したCMにナレーションやBGMなどの音をつける作業です。どのような音源を使うのかによって異なりますが、著作権料を必要とする場合もあります。
テレビCMの「放映」にかかる費用
次に、テレビCMの放映にかかる費用の内訳を紹介します。テレビCMは制作して終わりではなく、放映してからが重要だといえるでしょう。自社の商品やサービス認知のために、どのエリアで、どの時間帯にテレビCMを放映するとより効率的にPRできるかを見極めるとともに、適切な費用相場を理解しておきましょう。
放映費の決まり方
放映費は「タイムCM」もしくは「スポットCM」かによって費用が変動します。予算を把握するためにも、まずは放映費がどのように決まるのかを知っておきましょう。
タイムCM
タイムCMとは、決まった番組のスポンサーとして、その番組内でCMを流す方法です。スポンサーとして決まった時間に定期的にCMを流すことができるため、長期的な契約になるのが一般的だといえるでしょう。ローカル番組か全国ネットの番組かで費用が変動しますが、1ヵ月あたり50万~数千万円かかることもあります。
スポットCM
スポットCMとは、どの番組でCMを流すのかを指定するのではなく、CMを放映する時間帯だけを指定して流す方法です。どの放送局でテレビCMを流すのか、そして視聴率の高さによっても放映費が変動する仕組みになっています。
また、テレビCMの放映費に大きく関わっているのが「パーコスト」です。パーコストとは、視聴率1%獲得にかかるコストのことで、視聴率1%につき費用がどれくらいかかるのかは決まっており、上記費用にパーコストを加算したものが放映費となります。
エリア別の放映費
次に、テレビCMを放映するエリアごとにかかる費用について紹介します。
※金額は変動致しますので、詳細は各放送局にお問い合わせください
キー局
地域 | 放送局名 | CM料金(目安)※1本15秒 |
北海道エリア | 札幌テレビ放送、北海道放送、北海道テレビなど | ¥75,000〜 |
関東エリア | 日本テレビ、フジテレビジョン、TBSテレビ、テレビ朝日、テレビ東京など | ¥300,000〜 |
東海エリア | 中京テレビ、東海テレビ、テレビ愛知など | ¥90,000〜 |
関西エリア | 読売テレビ、毎日放送、関西テレビ、朝日放送、テレビ大阪など | ¥220,000〜 |
九州エリア | 福岡放送、テレビ西日本、九州朝日放送など | ¥80,000〜 |
ローカル局(一例)
都道府県 | 放送局名 | CM料金(目安)※1本15秒 |
群馬県 | 群馬テレビ | ¥25,000〜 |
千葉県 | 千葉テレビ放送 | ¥35,000〜 |
富山県 | 北日本放送 | ¥35,000〜 |
広島県 | 広島テレビ放送 | ¥35,000〜 |
BS・CS放送
地域 | 放送局名 | CM料金(目安)※1本15秒 |
全国 | CS各チャンネル | ¥18,000〜 |
全国 | BS各局 | ¥50,000〜 |
上記のように、全国ネットのキー局、一部地域に放送するローカル局、そしてBS・CS局によって大きく料金が変わります。
テレビCM制作の費用を抑えるには
ここからは、テレビCMにかかる費用を抑えるポイントを3つ紹介します。テレビCMは、より多くの人に見てもらうことを目的としているため「ただ安く制作できればよい」というわけではありません。品質を下げずに費用を抑えるためのコツを見てみましょう。
実写以外の演出を行う
まず、キャスティングを行えば出演料が必要となるので、静止画やアニメーションの演出案も考慮することで人気タレントや俳優の出演料やカメラ機材や撮影費が必要ない分、費用を抑えられる可能性があります。
また、撮影の場合は天候によって撮影日が変わってしまい追加費用や出演者の日程調整を細かく行う必要もあり進行上注意する部分もあります。
動画の方向性を決めておく
次に、動画の企画や方向性をしっかりと決めておき、企画費を削減する方法です。しかし、テレビCMでコストを下げようとするあまり、視聴者に刺さらないテレビCMになってしまうと意味がありません。自社で明確な方針を持っている場合を除き、プロに任せたほうがよいケースも多いため、テレビCM制作依頼時に相談してみるとよいでしょう。
全国ではなくローカルに向けて発信する
テレビCMは全国各地に広くアピールできるメリットがあるものの、その分費用が大幅に高くなります。全国に向けてテレビCMを放映するのではなく、ローカル局に絞って放映することで、費用を抑えることができるでしょう。
上述の通り、特定の番組のスポンサーとなってテレビCMを定期的に放映する方法や、時間帯のみを指定してテレビCMを放映する方法がありますが、まずは費用を抑えられるローカル局に向けた発信を行うとよいでしょう。
テレビCMの費用は高くない!
さまざまな広告媒体のなかでも、テレビCMにかかる費用は特に高いといわれています。しかし、費用をかけるだけの効果があることも事実です。ここからは、テレビCMを制作するうえでかかる費用に対し、どれくらいの効果が得られるのかを見てみましょう。
1ビューあたりの単価
テレビCMにかかる費用は、制作費や放映費を合わせると大きな幅があるものの、決して安いとはいえません。ただし、テレビCMから得る効果を計算に入れると話は別です。
テレビCMの費用対効果をわかりやすくするのが、CPMです。Cost Per Milleの略で、1,000人に見られるのにどれくらいの費用(広告費)が必要なのかを指します。例えば、100万円の広告費をかけたテレビCMが200万人に閲覧された場合は、CPM(1ビューあたりの単価)は500円と計算できます。
新聞広告、インターネット上の広告、YouTubeなどの動画広告などさまざまな広告媒体があるなか、テレビCMのCPMは平均で500円前後となっています。1,000円~4,000円前後かかることもある他の広告媒体に比べると、テレビCMは1ビューあたりの単価が安いため、費用対効果が高いといえるでしょう。
高いようで安い制作費
テレビCMの制作費は安くはありませんが、放映費に比べると小さいといえます。出演者をキャスティングする際に必要なギャラが1,000万円かかったとしても、そのCMが1,000万人に見られれば、1人あたり1円でリーチされたことになります。
安く制作・掲載できる広告媒体があっても、一向に効果がなければ意味はありません。なぜCMを制作・放映するのかを今一度考え、企画から制作までプロに任せることをおすすめします。
費用対効果で考えればテレビCMも選択肢に
コストが大きく必要となるため、ハードルが高く思われるテレビCMですが、よく企画を練って制作・放送すれば費用対効果が高く、他の広告では得られなかった効果も期待できます。
プルークスでは、品質の高いテレビCM用の動画も制作しています。多くのテレビCMを制作した実績がありますので、以下からぜひご確認ください。
テレビCMの費用に関してよくあるQ&A
本記事の内容に関連する、よくある質問について回答します。
Q.テレビCMの制作費用は?
A. 相場は50〜300万円です。(キャスティング費用は含まない)
相場は、50~300万円ですが、素材の有無や演出によって大きく変わります。制作したいイメージや参考映像をお持ちであれば、概算によるお見積りのご提出も可能です。
こちらよりお気軽にご相談ください。
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Q.TVCMをインターネットでも配信できますか?
A.できます。
先にインターネット上で複数本のWebCMを配信してA/Bテストを行い、成果がよいものをTVで配信する、というのも手法の一つです。
実際の事例を以下で紹介しております。
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