自身の経験を活かし、これまでにない抱っこ紐を開発。
― 今回は個人で抱っこ紐になるバッグ「daccoswitch」ダッコスイッチを開発されたとのことですが、開発に至った背景はどういったところにあったのでしょうか。
私自身が子育てを経験したことがとても大きかったです。
2人子供がおり、子育て中に抱っこ紐を活用していました。まだ子供が歩き出さない年齢の時は通常の抱っこ紐で良いのですが、歩き出すくらいの年齢になると途端に抱っこ紐を使う頻度が減り、持ち歩くことが多くなったのです。小さい子供と出かける際はどうしても荷物が増えてしまいますが、それに加えて子供が歩いている時間は抱っこ紐も荷物になってしまって。
これが抱っこ紐ではない何かに変われば良いのにと考え出したことが一番の大きなきっかけでした。
― 既製品で同じようなものを活用しようとは考えなかったのですか。
もちろん、既製品でも抱っこ紐とバッグが一体化したものはあります。しかし、抱っこ紐の肩紐がワンショルダーで少し安全性に不安があるものが多く、またバッグ部分の上に子供を座らせるタイプで抱っこ中に小物を出しにくかったりするものばかりでした。もともと新しいことを考えたり、ものづくりが好きだったこともあり、それなら自分で作ろうと考えサンプルは手縫いで作成しました。
― 販売に向けて、クラウドファンディングを活用したのはなぜですか。
便利で画期的な商品をもっと多くの人に知ってもらうために、個人より発信力のあるクラウドファンディングを活用しました。
開発した当初は、どこかのメーカーで販売してもらおうといろんな会社にアイディアを売り込みに回ったのですが、私は普段特にその業界に精通しているわけではなかったためほぼ全社門前払い。そんな時期を経て、まずは実績を作ることが大切だと感じたのです。幸い、販売は難しいが制作はできるとお声かけしてくださった会社様がいらっしゃったので、まずはスモールビジネスとして取り組もうと考えました。
クラウドファンディングページはこちら → https://www.makuake.com/project/daccoswitch/
商品の魅力を伝えるための手段として動画を活用
― クラウドファンディングを実施するだけでなく、動画も制作しようと考えられたのはなぜですか。
ダッコスイッチの魅力はバッグから抱っこ紐に簡単に切り替わる点でもあるため、動画でないとそのスムーズさが伝わらないからです。また、今まで世の中になかったものとしてインパクトも残したかったです。
この動画のクオリティや伝わり方次第で、クラウドファンディングの状況も変わってくると考えていました。
― その中で、プルークスにご依頼いただいたきっかけはどういったところにあったのでしょうか。
クラウドファンディングの担当の方からも動画制作会社を紹介してもらうことはできたのですが、自分で相場感なども知ってみたかったためネット検索でプルークスを見つけました。
当初決めていた予算内で良いクオリティの動画を制作してくれるか各社のHP
を見て比較をしましたが、プルークスは価格が予算内で、HPに掲載している動画クオリティも高かったのです。そのため実際にお会いしたのはプルークスのプランナーのみでしたね。
― 動画制作をしてみて、いかがでしたか。
屋外での撮影だったため天気が心配でしたが、なんとかなってよかったです。
動画を制作しようと決めた時から構成に関しては考えていたのですが、よりクオリティを高めるためのアドバイスもしていただいて撮影に挑みました。撮影当日は本当の親子のキャストさんに出演していただき、途中お子様が泣き出すなどのハプニングもありましたが、2時間ほどで撮影を終えることができ安心しました。
クラウドファンディング×動画での新たな可能性
― 動画の反響を含めクラウドファンディングのご状況はいかがですか。
動画はクラウドファンディングのページで展開するだけでなく、ダッコスイッチを制作してくださっている会社様や、特許申請のため弁理士さんにもお見せしました。SNSで紹介してくださっています。
また、現在すでに何名かの方がダッコスイッチを購入してくださっています。その中にはお孫さんへのプレゼントで購入してくださった方もいらっしゃったりと、どのような方が購入してくださるのかが分かりとても嬉しく思っています。
― 今後の展望をお聞かせください。
今は本業との兼ね合いもあるため少しずつの販売にはなりますが、今後はキャリアを個人事業の方にシフトするというのも有りだと考えています。
今回は子育てが一つのきっかけになりましたが、今後は介護など、人生には自分以外の人や出来事に時間を使うタイミングが必ずあります。その時にしょうがないと考えたりネガティブに捉えるのではなく、そこから何かを発見するという発想をし続けていたいですね。