【動画制作前】CSR推進のため、企業行動憲章の社内浸透を目指す
ー 今回動画制作を依頼されたCSR部について教えてください。
CSR部は環境グループとCSR推進グループから構成されており、私が所属するCSR推進グループは、その名の通り雪印メグミルクグループのCSR経営の推進を目指し、コンプライアンスを基本としながらも、事業を通じた社会課題解決への取り組みも含めて全社で進めるための働きかけを行っています。
過去に雪印メグミルクグループが起こした事件を風化させず、二度と起こさないことに加え、社会からの要請にも応えること、これら両軸を社内で主導的に進めるということを担っています。
ー 動画で紹介している「雪印メグミルクグループ 企業行動憲章」とは何でしょうか?
変化が著しい社会の中で当社のCSR経営を揺るぎないものにすべく、全従業員共通の規範や拠り所として新たに誕生したのが「雪印メグミルクグループ 企業行動憲章」です。この企業行動憲章は社長と経営陣が1年近くかけて議論し、人権や環境の問題、コンプライアンスに対する取り組みを10ヶ条にまとめあげたもので、2021年6月に制定されました。
ー では、新たに制定した企業行動憲章の動画を作ろうと思ったきっかけについてお聞かせください。
作り上げた企業行動憲章を社内に浸透させるために、社長のメッセージを入れた動画を制作することにしました。企業行動憲章はグループの全従業員が共有、共感し、継承していくことが望まれます。そのためには、動画を通して社長自らの声で届けることが一番有効だと考えました。
ー 社長自らの声を動画で届ける、というのがポイントですね。
はい。例えば、社長が書いた文章を各部署で誰かが代読するという手段もあるかもしれませんが、それでは社長自身の熱意が伝えきれません。動画であれば誰に対しても同じ温度感で伝えることができますし、何度も視聴することが可能です。
あまり長尺にしたくなかったので、制定の背景から始まり、社長の想いや企業行動憲章の条文までを10分以内の動画でコンパクトにまとめたいと思い、今回は外部のプロにお願いすることになりました。
ー 動画制作において、PROOXを選んだ理由は何でしたか?
サイトの雰囲気や制作実績の多さに信頼感があり、お声がけしました。私どもでイメージしていたものに近い動画もあり、お話が進めやすかったです。他にも数社お声がけをしてコンペを実施したのですが、その際PROOXから提案された映像シナリオが新鮮で好感が持てたので、正式にお願いすることにしました。
短期間での制作を予定していましたので、お問合せした段階からのレスポンスが迅速だった点も選定の大きなポイントでした。その後のキックオフミーティングの場でも、私どもの意図をすぐご理解いただき、その場で的を得たアイデアを提示いただき、方向性を議論できたことも印象的でした。
ー ありがとうございます。
社長の想いを社員へ伝えるための徹底的なこだわり
ー 制作した動画のポイントを教えてください。
動画の構成がポイントです。コンペの際にPROOXから提案されたシナリオの通り、社長メッセージを冒頭ではなく中盤に組み込んでいます。冒頭では企業行動憲章が誕生した背景をアニメーションを使って伝えながら、まずは従業員の聴く態勢を整えました。その上で社長が登場することによって、よりしっかりとメッセージを受け止めてもらうことができたと思います。
ー 冒頭のアニメーションも、繊細な描写がされていると感じました。
かなり細かい注文をさせていただきました。雪印メグミルクを象徴するようなイメージを随所に散りばめ、従業員のユニフォームや帽子の企業ロゴマークまで再現し、世界観を表現しました。従業員に「自分たちのこととして」受け止めてもらうためにこだわったポイントです。内容は濃いですが、全体的に明るい雰囲気に仕上げましたし、コンパクトで見やすい映像になったのではないでしょうか。
雪印メグミルクを象徴する乳牛やミルク、工場、従業員の姿などをアニメーションで表現
ー 私も視聴させていただきました。9分ある動画ですが、パートが分かれていることもありテンポよく内容が頭に入ってくる映像だと思いました。制作中に気をつけたことはありましたか。
前述したアニメーション部分でのこだわりと合致しますが、雪印メグミルクを再現することに特に気をつけていました。映像内に1つでも違和感があると社員の気持ちは離れてしまいます。社長の想い、企業行動憲章をしっかりと伝えきるため、雪印メグミルクの歴史、イラストやテロップ、ナレーションのイントネーションまで何度も確認し、忠実に再現するよう徹底しました。グループの企業行動憲章ですから、最後にグループ会社すべての社名を表示しました。
テイクを重ねて撮影された社長のメッセージによって想いが伝わる内容に
【動画制作後】目的達成に確かな手応え
ー 制作した動画はどのように活用されたのでしょうか?
雪印メグミルクグループの全従業員に向けて、ストリーミング配信を行いました。部署ごとに実施している「CSRグループ活動」の場で全員が視聴し、「未来に向けて事業活動を通じて社会とともに持続的に発展していくために、当社はどのような企業であるべきか」という意見交換を行いました。
従業員からは、「説明だけでは難しかったと思うが、動画を見て何が大切か分かった」「短くまとめられており、大変見やすかった」「社長の言葉を聞いて、制定の背景や想いが印象に残った」などの声が上がっていました。今回の目的である「企業行動憲章の社内浸透」に大きく貢献したのではないかと考えています。
ー 最後に、今後の動画活用計画について教えてください。
制作した動画は当社のHPに掲載しており、社外PRとしても活用しています。リモートワークの進んだ現状において動画による社内伝達の効果は高く、今後会社全体で動画活用が進むかもしれませんね。
ー SDGsが注目され、企業の社会課題解決が重要視される現在において、従業員一人ひとりが意識を持って行動できるよう新たな指針を制定、浸透させている雪印メグミルク様の取り組みは、今多くの企業が目指したい姿そのものなのではないでしょうか。本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!