CX(顧客体験価値)の向上のために
「私たちのサービスは、出前館を通じて注文してくださるユーザー・飲食店などの加盟店・そして配達員の3者がいて初めて成り立ちます。出前館では、3者の体験価値を『CX(カスタマーエクスペリエンス)』と定義づけています。CX本部のミッションは、3者のステークホルダーの体験価値を最大化させることです。」(西川さん)
出前館様では、CXの概念を全社的に共有し、3者によりよい体験価値を提供するため絶えず邁進しています。研修動画のリプレイスが検討されたのは、ステークホルダーの1つである配達員のさらなるCX向上を目指してのことでした。
わかりやすさを追求!受講しやすい動画研修で理解を促進
※動画は非公開のためキャプチャ画面のみ
2020年4月頃、新型コロナウイルスの流行によりフードデリバリーの需要が急増。出前館様でもその需要に対応するために配達員の確保が急務となりました。
応募者が不安なく配達業務に入っていただくことで配達員のCXを向上させたいという想いから、研修内容を再検討されました。
コロナ前に対面で行われていた研修は、社会情勢に合わせてオンラインへ移行。より利便性を高めるため、CX本部はオンラインの研修の内容を応募者がいつでも見られる動画研修へと進化させていきます。
「コロナ禍で急増した配達員の方々の研修効果を上げるために、研修内容を整理し、よりわかりやすくする必要がありました。最終的に、もっとコンパクトにすべきだとの結論に至りました。」(西川さん)
当時は2時間近くかかっていた研修を、配達員にわかりやすく、受講しやすい研修はどのようなものかを追求した結果、約8分という凝縮された動画が完成しました。
アプリの操作方法など、今までテキストで表現していた内容をアニメーションにし、伝えたいメッセージを端的に表現。さらに、ナレーションによる説明をシンプルに整え、わかりやすさを追求した研修動画になっています。
アニメーションのつけ方などはプルークスの提案を取り入れていただき、よい動画ができたとの評価をいただきました。
理解しやすい研修動画によって配達員のCXを向上させるだけでなく、直接お客様と接する配達員の質を上げることにより、結果的にお客様へのよりよいサービス体験の提供につながっています。
デザイン部との連携と柔軟な対応力が依頼の決め手に
「動画制作会社を選ぶうえでは、弊社のデザイン部とスムーズに連携できるかどうかが重要なポイントでした。プルークスさんは、デザイン部が扱うFigmaデータに対応いただけると聞いて、安心してお任せできると感じました。動画制作の実績が豊富だった点も決め手の1つです。」(西川さん)
実情としてFigmaデータの使用に難色を示す動画制作会社も少なくありません。プルークスとしても異例でしたが、柔軟性のある対応を評価いただきました。
変化への対応力と制作プロセスの効率化を評価
「研修内容を絞り込む段階で、何度も内容が変わりました。プルークスさんには相当ご負担をおかけしたと思います。最終的には依頼当初とガラッと変わってしまいましたし、変更後の納期もかなりタイトでしたので…。それにも柔軟に応じていただき本当に感謝しかありません」(西川さん)
また、西川さんはプルークスのコミュニケーション力も印象的だったと語ります。修正指示の伝達には、プルークス独自のフィードバックシートが活用されました。修正箇所や尺などを明確に指定できるフォーマットになっており、指示の曖昧さや抜け漏れの防止に効果があったといいます。
「2回目、3回目と動画のアップデートを重ねる度に、コミュニケーションの効率化を意識していただけた点は、大変ありがたかったです。相互の作業効率が向上した結果、短納期の依頼にも応えていただけたと感じています」(西川さん)
情報のアップデートなどメンテナンス面でも、管理工数が削減できたとの評価をいただきました。
配達員登録のコンバージョン率は初期の約2倍に
「現在、研修動画の視聴率は100%です。これは、応募者が視聴を完了しないと登録できない仕組みに変更したためなのですが、視聴が必須であるにも関わらず登録率は下がっていません。動画がコンパクトであることや、内容がわかりやすいため離脱しない点も大きな理由であると思っています」(西川さん)
研修動画と並行して進める様々な施策も功を奏した結果、応募から配達員登録までのコンバージョン率はコロナ期と比較して約2倍という成果が得られています。
今後の展望
左:CX本部 ドライバーマネジメント部 ドライバー品質企画グループ 松田グループマネージャー
右:西川さん
「配達員の方々のCXを高める施策は、研修動画のリプレイスだけで終わるものではありません。今後は、より質の高いサービスをエンドユーザーに提供するためのTipsをまとめ、配達員の方々への共有などを検討しています。評価の差をできるだけなくし、全員がよい評価をとれるような環境を整えることも、我々の大切な役割だと思っています」(西川さん)
西川さんは、配達員がより働きがいを感じながら成長できる環境づくりに引き続き注力していくと語ってくれました。
出前館様からは、制作プロセスや納期の柔軟な対応や、プロジェクトを効率的に進めるための工夫、コミュニケーション力を評価していただきました。
今後もプルークスは、動画制作において多くの企業の課題解決に貢献できるよう、より一層サービスの向上に努めてまいります。
左:弊社プランナー 中島、右:西川さん
貴重なお話をありがとうございました!